
白いビーグル犬・ハニーのアトピー奮闘ーワンだろう?事典
産後に突然起こった異変
相手のわからない敵との闘いの始まり
病院で血液検査によるアレルギーテストを受けましたがアレルギーは全くありませんでした。
その結果から出された診断が『アトピー性皮膚炎』でした。
アトピーとは、もともと「特定されていない」「奇妙な」という意味を持ちます。
アレルギーがないハニーは、まさに症状の原因が何なのか特定できないことから、『アトピー性皮膚炎』という診断が下されたのです。

この日から、ハニーのアトピー治療が始まりました。
3つの治療法
②アレルゲンの除去対策としてシャンプー
③処方食による食事療法①痒き出したらステロイドを投薬します。
飲んでいる期間は治まりますが、投薬期間が終わるとまた掻く様になるので再び処方してもらいます。②シャンプーは一時期仕事に行く前に毎朝していました。
③処方食による食事療法は、当時は処方食とはいえアトピー専用食は一般的ではありませんでした。
そのため特定アレルゲン除去を目的に処方されるのですが、ハニーにはアレルギーがありません。
一応アレルギー専用の「七面鳥」が主原料のものが処方されました。
その後効果が診られないため「ナマズ」に変更しましたがこちらも効果は現れませんでした。
見るのも辛い痒みとの闘い
特に効果は現れ無いまま5年が経ちました。
発情の時は特に痒がりました。
ストレスを感じると酷く掻きむしるので、ハニーの前でストレスが掛かる様な言葉すら発さない様に気をつけていました。
それほど可哀想で、こちらも辛いのです。始めは、「掻いたらダメ!」と注意もしていましたがその言葉すらストレスになりかねません。注意することもなくなりました。そんなある日、ハニーが花壇などの障害にぶつかるようになり診察を受けると大学病院を紹介されました。
半日に及ぶ検査の結果、『白内障です。人間での事例があるので恐らくステロイドの服用が原因だと思います。
このままだと緑内障に発展する可能性がありますが、ハニーちゃんの場合は特殊な体質(色素薄弱)なので、まずは手術出来るか検査が必要です。
手術を行っても緑内障になる可能性はあります』と言われました。
白内障や緑内障とアトピーはまた別の問題です。アトピー治療はこれからも続きます。
『ステロイドが原因』と言われてしまうと、もう怖くて飲ませられません。
私は視力を戻すより、今までと別な方法でアトピーによる痒みを取り除く方法を探そうと決意しました。
サプリメントとの出会い
人用のサプリメント「キトサン」
また、そのころ耳にするようになった『手作り食』も試してみたいと思い、手作り食がカリキュラムに組み込まれていた『わんちゃんリフレ』の講座を受講するため、札幌で働きながら東京のスクールに週1〜2回のペースで通いました。マッサージやアロマ等様々な自然療法を学びましたが、最終的にサプリメントと手作り食での体質改善を試みることにしました。
それから間もなくハニーの痒みは嘘のように治まりました。『キトサン』は確か錠剤のものをたった1本。最終的には手作り食のみの生活でその後アトピーを発症することはありませんでした。

残念ながら『緑内障』は発症してしまいました。ハニーは眼圧が上がると震えながらただ黙って痛みに耐えていました。

私の様々な選択と挑戦に、必死に答えようと耐え忍びながらも、ビーグルらしい明るく悪戯好きな性格が、必要以上に私を苦しませることはありませんでした。
最期も乳腺腫と闘うこととなりましたが、15歳6ヶ月でその長くて短い生涯を終えました。
私がペット業界に入ろうと決めた年からハニーとの生活が始まり、犬に関する色々なことを学ばせてもらいました。
ハニーとの経験が私の人生に大きく影響しています。身を持って無償の愛を与えてくれたハニーとの闘いの日々が、誰かの参考になれば私たちも救われます。
※この記事は実体験に基づいて書かれているため、個人の感想・見解が含まれています。
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