
治らない病との闘い〜猫の嚢胞腎②症状
多発性嚢胞腎の症状
多発性嚢胞腎による腎機能の低下は3歳前後から見られます。その後、ゆっくりと確実に進行し7歳から10歳の間に腎不全を引き起こします。
初期段階は、全くの無症状で過ごす場合がほとんどです。
この場合、飼い主はなかなか気づく事が出来ません。
一般的には残っている腎組織の機能に障害がでるまでは無症状のまま経過します。その腎組織の機能低下に伴い症状が現れます。
外観からも特に目で見て判る変化はありません。
慢性腎不全では進行に伴い腎臓が小さくなりますが、多発性嚢胞腎は嚢胞が増える為腎臓が膨らみ表面がボコボコしてきます。
その為、撫でる事やブラッシングが日課の飼い主ならもしかしたらお腹の毛を整える時に気づくかも知れません。ただ、素人が触って判る程の場合、病状はかなり進行している状況と言えます。
その頃には
- 食欲不振
- 体重減少
- 元気がなくなる
- 脱水
- 一時的に血尿がでる
等の症状が現れます。
ようやく飼い主もどうかしたのかな?と異変を感じ取れる様になります。
外観も進行の早い子だと
- 少し腹部周りが腫れて見える
- 腹部を触ると少しポコっ、ポコっと膨らみを感じる
等が見られます。
進行により腎不全を発症
更に進行が進むと、腎不全を併発しますので、主に腎不全の症状が出ます。
- 尿毒症による嘔吐
- 食欲不振
- 体重減少
- 多飲や多尿
- 稀に細菌感染により発熱、嘔吐、膿尿や血尿が出る場合があります。
モモの場合は全く初期症状は見当たりませんでした。
元気に走り回るし、ご飯もよく食べます。おしっこに血尿も見られませんでした。
それは突然起こりました。ある日の夜に滅多に吐かない子が吐きました。嘔吐物は液体のみで赤っぽい色のものです。我が家は多頭飼いの為、良くも悪くも色々経験させてくれます。この様な嘔吐物は始めてでした。2回位吐くといつも通り、お気に入りの場所で皆と寝ていました。
次の朝一番に主人が病院に連れて行ったところ、多発性嚢胞腎から腎不全を併発していると判ったのです。
赤い嘔吐物は体内で細菌による感染によるものだろうと診断されました。熱も高く、血液検査も細菌に関する値がずば抜けて高かったです。
ちなみに、モモの場合はこの頃の腎不全でよく目安になる数値(BUNやクレアチニン、リン、貧血等)は全部規定内でした。
我が家はおかしいと感じたら即病院だけは徹底しています。後から調べて「無症状」の期間の事を知りました。
本当に全く判りません。その恐ろしさを思い知らされました。
※この記事は実体験に基づいて書かれているため、個人の感想・見解が含まれています。
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