脳炎闘病中のミトラ

うちの子が好きすぎる飼主の蓮(len)と申します。

トイプードルのラトナ(メス)は去年、糖尿病の合併症により9歳で虹の橋を渡りました。
そして、トイプードルのマディヤ(メス)は10歳の元気だけどヘルニア予備軍と診断されました。
そして闘病中のミトラと暮らしています。
トイプードルのミトラ(メス)はもうすぐ10歳になります。

1年前の春に脳炎が発症しました。脳炎という病気は、大きく分けて二つに分かれています。
1つは細菌やウィルスなどに感染で起こるものと突発性の免疫異常で起こるものがあります。

症状は、その子によって異なりますが、共通で言えることは身体のどこかで麻痺が発症し身体をうまく動かすことができません。しかも、脳が炎症を引き起こしているので命に関わることが多いです。

早期発見、治療することで命を救うことができる可能性が高まります。
治療方法は、手術をして治すというものではなく、内科的な治療方法です。
しかも治すではなくコントロールするという方法になります。

 

脳炎の予兆

あれは、1年前の2月頃、ミトラと一緒に暮らしていたトイプードルのラトナが糖尿病の合併症で虹の橋を渡り、飼主達が気持ちの整理をつけながら淡々と日常生活を送り、少し落ち着いたころでした。

ある日、ミトラの様子がおかしいことに気が付きました。

歩いているとフラフラしている感じがしましたが、そんなに目立つものではありませんでした。

ところが、日が経つにつれて「ぼーっ」とした表情をすることが多く、少し頭が揺れるようになり、すぐに我が家の犬たちがお世話になっている動物病院へ行きました。診療では、少し様子をみようということになりました。

ところがその日の夜に下半身に力が入らなくなり、次の日には立てなくなり歩けなくなったのです。

再度、動物病院へ行くとヘルニアかな?それとも?という感じだったのでステロイド注射を打ってもらい様子をみることになりました。

 

セカンドオピニオンへ行く決意

私たち飼主は昨年のラトナを糖尿病の合併症で虹の橋を渡らせてしまい毎日悔いていました。もっとラトナのためにやっておけばよかったと思うことがずっと頭に残っています。色々と悩みましたが後悔と経験を活かし、セカンドオピニオンへ行くことを決めました。

ヘルニア治療に強い動物病院へセカンドオピニオンの手続きをするための準備としていつも行っている動物病院へ紹介状をお願いしました。すると同じ動物病院へ行くなら本格的に診察してもらえるところを紹介すると言われ高度二次診療ネオベッツVRセンターの予約を入れてもらいました。

症状的には重症ということもあり、キャンセルがでれば優先的に入れてもらえるよう取り計らってもらうように手配していただきました。

幸いなことにキャンセル待ちで空きが出たため翌日の夜に行くことができました。

 

高度二次診療ネオベッツVRセンターでの診断

VRセンターに到着し、まずは問診と触診、神経検査を行いました。その後、MRI検査、脳脊髄液検査をします。

結果としては、想像していなかった脳炎という病状でした。

まだ、具身体的な脳炎の名称は明らかになっていない状況でしたが、最悪な場合は2週間で命を落とすと宣告されました。

 

私たちの戦いが始まりました

まず、いつも通っている動物病院で今後の治療の相談となりました。

治療方法は、ステロイド注射を数日打つ、その後ステロイド剤を服用するという内科的な治療方法を行い、症状を緩和させることになりました。

幸い、ステロイド治療が効果を発揮し、ミトラの足にも力が入るようになり自力でトイレに行くことができるくらい歩けるようになりました。

完全に歩けるようになるには1週間ほどかかりました。

少しずつでも良くなってくれている。それが飼主の心を軽くしてくれました。

そして、宣言された最悪な状況からも2週間が過ぎ病状も緩和していきました。

ミトラの闘病記1 | Fanimal(ファニマル)

 

肉芽腫性髄膜脳脊髄炎(GME)

それから脳炎と診断されて3か月後、再度MRI検査を行い異常が見つからなかったためステロイド剤を徐々に減らし、最終的には飲まないということになりました。

ミトラの場合、脳に腫瘍はなく、壊死もしていませんが脳炎の病名から消去法で確定した病名は「肉芽腫性髄膜脳脊髄炎(GME)」と診断されました。

肉芽腫性髄膜脳脊髄炎(GME)とは、脳と脊髄から成る中枢神経系に肉芽腫性病変が形成される疾患です。

MRI検査をしましたが見つけることができなかったためとっても小さいものだろうと判断でした。

 

再発

肉芽腫性髄膜脳脊髄炎(GME)が発症してから4か月後、とうとうステロイドの服用がゼロになりました。

しかし、免疫抑制剤のシクロスポリンは継続して服用していきます。

ところがステロイドを服用しなくなって3日後、身体が異常に熱く熱を帯びていました。

また数日後には、症状が「ぼーっ」とした感じになり、呼吸が少々乱れ、今度は顔面麻痺の症状が現れました。

完全に、肉芽腫性髄膜脳脊髄炎(GME)の再発です。

MRI検査を信じ、緩和したと思い込んでいたのとステロイド剤の副作用を気にしすぎた私の痛恨のミスです。

幸い、獣医師さんの判断が早く治療でステロイド剤を注射したことにより症状が回復することができました。

 

今後、肉芽腫性髄膜脳脊髄炎(GME)とどう向き合っていくのか

治療方法は、ステロイドを服用するという初心に戻ることになり、副作用との闘いが再度始まります。

脳炎にとっては素晴らしい薬なのは認めざるを得ません。

今のところミトラの場合は、ステロイドさえ服用していれば脳炎の再発の心配はなさそうです。

ただ、他の臓器や身体に影響を与えます。

皮膚は、赤みを帯び、荒れてしまい、吹き出物が出やすく毛量は少なくなりました。

臓器は、血液検査の結果、肝臓の数値(ALT)が高く、腫れていました。

そして、私は考え方を変えました。

ステロイドの服用はやめることができないのであればうまく付き合うようにしようと思いました。

そして、肝臓に負担をかけないように私ができることを調べ実行することにしました。

皆さまのお役に立てばと思い記述させて頂きます。

 

・ほぼ毎日30分以上の散歩で代謝を向上させ、肝臓の動きを良くする
・水分をたくさん与えることで利尿作用を促すようにする
・ご飯は野菜を細かく切り、ささ身をお鍋に入れて15分ほど煮込み最後に葛でとろみをつけたものを食べさせて肝臓の負担を軽減する
・ごはんの回数を2回から4回に分けることで肝臓への負担を軽減する
・漢方を飲ませることで肝臓の働きを補う
・サプリメントを飲ますことで皮膚の赤みや毛量、脳の活性化を補う

 

上記処置をしたところ時間はかかりましたが肝臓の腫れはほぼなくなり、皮膚の赤みや荒れは激減しました。そして、毛量も徐々に増えてきました。

ミトラの闘病記2 | Fanimal(ファニマル)

 

脳炎という難病を抱えてもステロイドさえ服用していれば普通に暮らすことができるミトラですが、現在のところは症状も落ち着いています。

脳炎は長期治療になりますので、動物病院との付き合いが長くなります。

どんな病気でも、飼主の努力は重要です。そして、病状に対してある程度知識は必要となってきます。
その知識がないと動物病院の獣医師さんがおっしゃっていることがわかりませんし、信頼できるかどうかの判断の材料にはなりません。

獣医師さん任せにするのではなく飼い主が知識を得ることで信頼関係が築かれるのだと思います。
そして、飼主、獣医師さんとともに協力し合うことで病気と前向きに戦うことができるのです。

 

※この記事は実体験に基づいて書かれているため、個人の感想・見解が含まれています。

(Visited 29,362 times, 1 visits today)

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう