チンチラの性格・特徴・飼い方について知ろうー飼い主は見た!犬猫生態図鑑
公開日:2017/04/07
最終更新日:2017/10/06
ゴージャスな猫の代名詞のように言われるチンチラですが、細くふわふわの毛質やおっとりとした動作はまさに「お姫様」的。セレブ感たっぷりの容姿からチンチラを飼っている芸能人も少なくありません。そんなチンチラについて、飼い主しか知らないお姫様の秘密をご紹介させていただきます。
【チンチラの歴史】
ペルシャの中でも人気のあるチンチラですが、実は、チンチラってペルシャと同じ品種だと知らない人も多いんですよ。
1882年にイギリスでペルシャの被毛の色を開発している時に、ブルーの被毛をもったペルシャと雑種の交配で生まれた子猫がいました。この子猫をシルバータビ―のペルシャと交配して生まれたシルバースモークのオス猫が現在のチンチラの起源になったと伝えられています。そのため品種名は「チンチラペルシャ」というのが正式で、南アフリカなどごく一部の国を除いて「チンチラ」という品種名は認められてはいません。その後、チンチラはアメリカに輸出され、そのゴージャスな被毛で多くの愛猫家たちを魅了し、チンチラという品種を独立させる活動まで巻き起こしたほどです。その結果、品種としては認められませんでしたが、キャットショーにおいてはチンチラ部門が設けられることになりました。
【チンチラの特徴・性格】
チンチラの歴史でも触れましたが、チンチラをペルシャと区別する一番の特徴は被毛の色ですが、そのほかに目の色と顔つきの違いもその特徴となっています。まず目の色ですが、チンチラと呼ばれるのは目の色が青か緑のものだけで、目の周りにある被毛の縁取りがアイラインのようにくっきりとしています。目もペルシャと比べると大きいので、真ん丸な目とはっきりしたアイラインで愛くるしい表情に見えるのもチンチラの特徴です。また顔立ちは、鼻のラインがすらっとしたドールフェイスと呼ばれ、きれいな顔立ちをしているのもチンチラの特徴です。こんなセレブ感たっぷりのチンチラの性格は、ひと言で言えばマイペースです。動きがゆったりとスローなので、マイペースさが一層際立って見えます。もうひとつ言えば、チンチラの知能指数は他の種類の猫よりもちょっと低めなんだそうですが、このちょっと天然なマイペースさが飼い主さんにはたまらない癒しになっているのです。またチンチラは、とっても大人しく、あまり部屋の中を走り回るようなこともありませんし、普段は鳴き声もほとんど上げないことから、上品な猫という印象があるのですが、反面、とっても気が強いところもあります。
【チンチラを飼う前に知っておくべきポイント】
○長毛種は日頃の手入れが欠かせません。
チンチラだけでなく長毛種の場合、その豊かな被毛が原因で重大な病気を引き起こすことがあります。
チンチラの場合、一日のうちのかなりの時間をグルーミングと呼ばれる毛繕いに費やしているのですが、その時に抜け毛なども一緒に飲み込んでしまっているのです。そのため、自分の飲み込んだ毛が原因で毛球症になる猫も少なくありません。健康な猫であれば自分で飲み込んだ毛を吐き出してくれるのですが、吐くのにも体力がいるので、身体が弱っていたり体調が悪かったりすると、飲み込んだ毛玉を吐き出せないままため込んでしまいます。そのため食物繊維の多い食事を与えたり、できるだけ水分を取らせたりするのですが、やはり一番は、毎日のブラッシングで抜け毛を取り除いてあげることが大切です。もちろん、定期的なシャンプーと日々のブラッシングは、チンチラの美しい見た目を保つためにも重要なことなので、チンチラを飼ってみようと思っている人は、毎日チンチラのために時間を惜しまない覚悟が必要です。
○臭いと抜け毛は避けられません。
猫のおしっこやウンチは、出したばかりの時など人によっては耐えられないような悪臭があります。乾いてしまえばさほど気になりませんが、隣の部屋にいても「あっ、ウンチしたな」とぷ~んと漂ってくる臭いで分かるほどです。これも慣れてくれば可愛く思えるのですが、こうした臭いは覚悟しなければなりません。ただ、チンチラは他の種類の猫と比べると、いわゆる体臭はあまりしないので、その点ではとても飼いやすい猫と言えます。ウンチの臭いは食べる物によって随分と違ってきますから、猫の健康を考えながら工夫してくといいと思います。さて、抜け毛ですが、これはもう長毛種の猫を飼う代償だと考えてもらう他ありません。とにかくよく抜けます。またチンチラの被毛は細くて軽く、ふわふわと柔らかなので、空気清浄機の気流に乗って部屋の中を漂ってしまいます。
なので、チンチラを飼うのであれば、できるだけフローリングのような掃除しやすいお部屋が理想です。絨毯などは、細い毛先が中に入り込むと、掃除機をかけても取れなくなってしまいます。
○見た目はゴージャスだけど抱っこは嫌いという猫も多い
チンチラを飼いたいと思っている人の大半は、あのゴージャスな猫を抱っこしている至福の時を想像していると思うのですが、それがなかなか難しいのもチンチラの特徴のひとつです。もちろん個体差はありますので、家族に迎える前にしっかりと確認することが大切だと思いますが、ただ、子供の頃は抱っこさせてくれていたのに大人になったら嫌がるようになったなんていう話もよく聞きますので、基本的にはあまり抱っこは好きじゃないと考えた方が良さそうです。抱っこが嫌いだからと言って、人と触れ合うのも嫌いかというとそんな事はありません。一旦、飼い主を信頼すると、甘えたい時にはしつこいくらいにベタベタとすり寄ってきます。これもチンチラがマイペースで気位が高いと言われる所以なので、マイペースや気まぐれな性格を丸ごと楽しむような気持ちでチンチラとの生活を楽しむことが大切です。
○複数飼いより単頭飼いが適しています
猫好きの人の中には、たくさんの猫に囲まれた生活を夢見ている人も少なくないと思います。チンチラはどちらかと言うと、自分だけの空間が好きなので、そこに別の猫が入ってくるのを好みません。生まれた時から兄弟として一緒に育っていたり、まだ小さな子猫の時から一緒に育ったのであれば大丈夫だと思いますが、チンチラが先住猫でいるところに別の猫を連れて入るのは避けた方がいいかも知れません。ただし、これはあくまでも個体の性格で、まったく大丈夫というチンチラもいると思いますので、新しい猫を迎える時などはテスト期間を設けるなどしてみてはいかがでしょうか?
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