5フリーダム(Five Freedoms)とは

5フリーダム(Five Freedoms)という言葉をご存知でしょうか?5フリーダムとは、1993年にイギリスのAnimal Welfare Councilが家畜動物の管理改善や福祉の確保を目的として採択した基本理念で、現在では飼育動物全般に適応されるようになった、国際的に認められている動物の福祉基準です。 

当然、この基準は皆さんの家族の一因であるワンちゃんにも適用されなければなりません。

5フリーダムは以下「5つの自由」からなります。

 

●飢えと渇きからの自由

●肉体的苦痛と不快からの自由

●外傷や疾病からの自由

●正常な行動を表現する自由

●恐怖や不安からの自由

 

ご覧いただいて分かる通り「動物福祉=可愛がる」ことではありません。適正に飼養するための基準と考えていただけるといいでしょう。

 

5つの自由は確保できていますか?

犬を家族として飼っている方であれば5つの自由は守られて当然だと思うかもしれませんが、これらを守るためには「適切な栄養素とその量は?」、「疾病予防のためにすべきことは?」といった身体的に健康に過ごすために必要な知識になります。また、前回もお伝えした犬の「習性」を正しく知り、本能的な欲求を満たすことで精神的健康を保つよう努めなければなりません。

 

この5つの項目は必ずしも同等の価値をもって扱われるわけではありません。

 

恐怖や不安からの自由を末永く確保するために一時的な不快さが生じることは動物福祉に則った判断だといえるでしょう。

 

例えば、家中自由に暮らしている犬が自宅に来た見知らぬ人に対し警戒し「吠える」のは犬の習性といえます。

 

だからといって単純に「吠える」ことを容認することが福祉といえるでしょうか?このようなケースの場合「吠える」行動は自分の縄張りに不審者が入ってきたことに対する恐怖や不安に起因する行動(⑤の欠如)です。

 

しかしながら、一般的に犬を飼うにあたり、今後一切来客がない環境で飼育するということはありえないでしょう。

 

つまり、まずは人間社会で生活する上で想定される状況(見知らぬ人が家に来る)に対し、恐怖や不安を感じないように馴らす機会(⑤の確保)を与えることを考えるべきだといえます。

 

また、ハウスがないなど落ち着いて休める専用スペースがないという不快な環境(②の欠如)で生活を余儀なくされ、安心して休息するという正常な行動を表現する自由が確保されていない(④の欠如)ためにおこる問題とも考えられます。

 

犬の問題行動では多くの場合②,④,⑤が確保されていないために問題が生じているケースがほとんどです。

 

かわいそうだからとその場しのぎの感情論で考えず、習性を理解した飼育方法や対処が犬の身体的、精神的健康を保つことにつながり、動物福祉を考えた犬と幸せに暮らしていくための秘訣といえます。

 

また、5フリーダムとしつけとのバランスを保つことが人と犬がより良く共生していく上で不可欠だといえるでしょう。

 

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