
犬の糖尿病闘病記〜トイプードルラトナとの180日〜
本文を読んでもらう前に自己紹介とお詫びの言葉
今回は糖尿病の合併症で私たちの前から姿を消し、虹の橋へ渡ってしまったラトナのことをお話しさせてください。
私たちと一緒に暮らすことになったファースト犬のラトナは、私たちの想像を超えた可愛さでした。
人生の中でこんなに守りたいものができるとは思ってもみなかったです。

ラトナを迎える前に私はバセドウ病を患い治療中でした。
自分自身の感情が抑えられないほど感情的で「暴言を吐く」「泣く」ということを繰り返し食欲も抑えることができない。だけど太らないというよくわからないことが起こっていました。
そんな私の前に現れたラトナは愛想がよく甘えん坊でいまにもつぶれそうなほど小さいトイプードルの女の子でした。自分の治療よりもラトナを育てることに夢中になった私は穏やかな日々を過ごせる時間が増えてきました。
それでもたまに私の感情がどうにもならないときは涙が止まらなくなりましたが、そんなときはいつもラトナが私のそばで支えてくれました。

そんな愛しいラトナに糖尿病という病気が襲い掛かってくるとは思いもよりませんでした。
糖尿病の恐ろしさ、予防や処置や病気になってからどんなことが活かされて、何がダメだったのか本来ならば詳細に書ければ良かったのですが気持ちの整理がつかない部分もあり、心情が強く出た文章になってしまいました。
その点は先にお詫びしたいと思います。それでもよろしければお付き合いください。
糖尿病 予兆、処置、注射、食事、入院、そしてお別れ
犬の糖尿病の予兆
甲状腺機能低下はお薬のおかげで正常値に戻りましたが、しばらくはお薬生活をすることになりました。
ところが、それから2カ月程経った9月末頃です。
おしっこや水を飲む回数が非常に多くなりました。これは普通ではないと思い病院へ行き、血液検査をしました。すると、異常な血糖値の数値が出てしまい、ここで糖尿病と診断されました。
犬の糖尿病と向き合うために
インスリンの分泌量が少ないと高血糖の症状になり次第に血管や神経が侵され、身体にさまざまな障害が起こります。
ラトナは、自力でインスリンを分泌することができないため生きるにはインスリンの投与を一生続けるしかありません。
犬の糖尿病の処置 – インスリン投与量を確定するために行ったこと
インスリン投与の量を決めるために血液検査が始まりました。ラトナを半日入院させ、2時間ごとに血液検査を繰り返しました。
この半日入院が何度も何度も繰り返されるようになり、とうとう病院を嫌がるようになりました。検査結果からインスリンの投与の量や時間を決定し治療が開始されました。
犬の糖尿病の体調管理 – 規則正しい生活
私と主人は二人とも働いています。ご飯と投与の時間は必ずどちらかが自宅にいるようになります。
ご飯は1人でも与えることはできますが、インスリン注射の時は、必ずどちらかがラトナを固定し、どちらかが注射を打つというスタンスになるため必ず二人がそろっていないとできませんでした。
ラトナのために私たちが協力することは当然のことだったのです。
犬の糖尿病 – インスリン注射
最初は私が注射をして主人がラトナを固定する役目でしたが、注射をするというプレッシャーから打つことができなくなり役割を交換することもしばしばでした。注射の腕の未熟さや固定の甘さから指を傷つけてしまうこともありました。それでもやるしかない状況でした。
注射が終わるとラトナを抱きしめて褒めおやつをあげました。注射をうまくできない苛立ちから、ラトナの健気な表情をみると自分自身が情けなかったのを覚えています。
犬の糖尿病 – 食事(フード)について
細かく刻んだ野菜、白米、鶏肉、きのこ氷を混ぜおじやにし、納豆をトッピングして食べさせました。
犬の糖尿病症状 – 痩せていく身体

犬の糖尿病症状 – 呼吸が激しい
犬の糖尿病 – 入院
毎週病院へ通い、血液検査で血糖値を確認し、インスリンの量を増やしたり減らしたりということを繰り返しながら生活をしていましたが次第に血糖値が安定しなくなりました。
呼吸もさらに速くなり、嘔吐や下痢を繰り返すようになりました。
そしてラトナはとうとう入院することになりました。入院という事実は重たかったですが、血糖値の測定もご飯もインスリン投与もすべて病院でプロが行うため安心できます。
もちろん、寂しい気持ちも不安もありました。
2週間ほどでラトナの症状がある程度安定したため我が家に帰ってきました。ラトナは、ほぼ毎日の血液検査にも笑顔で対応し、自分の体が弱っているにも関わらず、先生や看護師さんにものすごく愛想よくして頑張っていました。
その分、体調が悪いことに気づかないことありました。我慢させていたんだなと思うと後悔でたまらない気持ちになります。家でも私たちが喧嘩をすると仲裁に入り、結局は私のそばに来て慰めてくれる本当にいい子でした。
自宅では周りに気を使わない分体調の悪化が見た目でもよくわかります。そんなラトナを見ていると居ても立っても居られなくなり、診療時間外に病院へ何度も連れて行って処置してもらったこともありました。
犬の糖尿病 – お別れ
ラトナにできなかった分までいま目の前にいる妹分のマディ、ミトラに生きてもらえるように努力するつもりです。
読んで頂いた読者の皆様ありがとうございました。

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