桜の時期も終わり新緑の季節になりました。過ごしやすい時期で人間の活性も上がり、お散歩を長めにしたくなる時期ですね。

 

前回のコラムでは痩せている?太っている?編として、お家にいる動物の現状を知る方法を解説しました。今回は、うちの子が痩せたり、太ったりするのはどうして?を中心に考えてみようと思います。

 

まず栄養状態に影響する要因についておさらいします。大きく分けると以下の3要因になります。

 

1.動物側の要因:年齢、身体状況、疾患の有無等

2.食餌の要因:栄養バランス等の食べ物自体の問題

3.環境要因:食餌の頻度、住んでいる環境、飼育状態(多頭飼育、運動量)等

 

中でも今回は、1.動物側の要因について考えてみたいと思います。

 

動物側に要因には、A.年齢、B.品種、C.性別、D.去勢・避妊手術の有無、E.身体状況、F.内服薬の使用状況が挙げられます。A.年齢、B.品種、C.性別、D.去勢・避妊手術の有無を前編、E.身体状況、F.内服薬の使用状況を後編としてお話しします。

 

A.年齢

若いときは、‘このぐらい食べてもすぐに体重元に戻るから大丈夫なんて思っていたら結構太っていた’なんて、何やら耳の痛い話ですが動物にもあてはまります。

 

これは動物でも加齢に伴って脂肪組織を除く筋肉量等(除脂肪体重の減少)が失われていくことが原因です。

 

除脂肪体重の減少=エネルギー要求量(消費)が減少

 

筋肉は摂取したエネルギーを消費する工場ですから、工場が減れば摂取エネルギーを脂肪として蓄えることになります。これにより“中年太り”が起こります。

 

一方、適正体重だった動物が高齢になると(12歳以上)、除脂肪体重の減少から逆に適正体重を下回る傾向も認められるようになります。

B.品種

品種によっても太りやすい子が知られているものがあります。

 

ダックスフント

●ラブラドール・レトリバー

ゴールデン・レトリバー

●コッカー・スパニエル

●シェットランド・シープドック

キャバリア

パグ

ビーグル

 

以上の犬種は成書的に肥満がおおいとされています。

 

猫の場合は品種ではなく純血種VS雑種で、雑種が太りやすい傾向にあります。

●純血種<<雑種

 

C.性別

犬の場合:雌犬ほうが雄犬より体脂肪量が多いということが分かっており、また肥満になる率も雌犬が雄犬より高いと報告されています。

 

猫の場合:性別によって除脂肪組織量に差があり、これによりエネルギー摂取量に違いがあることは報告されています。

 

D.去勢・避妊手術

様々な行動学的問題や疾病予防のためのメリットが存在する去勢手術や避妊手術ですが、実施後に犬猫とも肥満のリスクが高くなるといわれています。

 

雌犬の場合、未避妊の犬よりも2倍肥満になりやすいと報告されており、雄でも同様の傾向にあります。また猫では安静時のエネルギー代謝率が20〜25%減少するといわれています。

 

そこで、去勢手術や避妊手術後に気にしておくことをまとめてみました。

この記事を読んだ人におすすめ

去勢・避妊手術後に気をつけること

 

●低エネルギー食に変更する
(例:去勢・避妊手術を実施した動物に対するフードが販売されています。)

●通常食を今までの3/4の量で制限して与える

●去勢・避妊手術後4-5ヵ月間(特に体重が増加しやすい要注意期間)

●体重や前回お話ししたボデイコンディションスコア(BCS)を評価していく

 

以上、今回は栄養状態に影響する動物側の要因(前編)をお話しました。当てはまっているなと思う部分もあったと思います。参考にしてみて下さい。

鏡の前の犬と猫

うちの子が痩せたり、太ったりするのはどうして?編(後編)へつづく

 

イラスト:Mayumi Mori

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