
脅威の感染力!猫パルボウィルス感染症とはどんな病気なのか?-ニャンだこれ?事典
猫ちゃんと暮らしているみなさん、「猫パルボウイルス感染症」という病気を聞いたことがありますか?
非常に感染力が強いウイルスで、特に多頭飼いをしているお家では一気に広まる可能性があるため、警戒しなければならない感染症の一つです。
重症化すると命を落としてしまうこともあります。とても恐ろしい病気ですが、予防法がきちんとあります!
猫パルボウイルス感染症について詳しく学び、病気から大切な猫ちゃんを守ってあげましょう。
1.猫パルボウイルス感染症とは?原因と感染経路について
猫パルボウイルス感染症とは、名前の通り「猫パルボウイルス」が原因で起こる感染症です。
別名「猫汎白血球減少症」ともいわれます。感染した猫の、糞や尿、唾液に猫が接触することで感染します。
この猫パルボウイルスは非常に感染力が強く、ウイルスが糞や尿として体の外に出ても、その中でウイルスが1年以上も生き続けます。
よって、猫が道を歩いているだけで感染してしまうことがあるのです。また、人の服や靴にウイルスが付着して持って帰ってしまう場合もありますので、完全に室内飼いの猫でも感染する可能性は十分あります。
さらに、このウイルスは消毒液にも抵抗力が強く、アルコール消毒薬や熱湯をかけても死にません。最も、効果的な消毒薬は塩素系の消毒薬(ハイターなど)です。
2.猫パルボウイルス感染症の症状について
猫パルボウイルス感染症の主な症状は、発熱、元気・食欲がなくなる、激しい嘔吐、下痢・血便などです。
また、血液検査を行うと白血球の減少が確認されます。死亡率がとても高く、多頭飼いをしているお家では1匹感染するだけで全滅してしまう恐れがあります。
特に子猫(3~5ヶ月)の場合は重症化し、数日で命を落としてしまうことがあります。
また、妊娠している場合は、流産や死産の可能性が高く、出産できても赤ちゃんの脳に障害が残ってしまうといわれています。
3.注意点!!猫パルボウイルス感染症に感染しているかも…?と思ったら
もし、自分の猫ちゃんの症状が、猫パルボウイルス感染症かもと疑われ、動物病院に連れて行かなければならない場合、とても重要な注意点があります。
一刻も早く動物病院に連れて行くことは大切なのですが、このウイルスは病院にとって最大の敵です。
上記の通り、猫パルボウイルスは感染力がとても強く、感染猫を触った手であちらこちら触ると、様々な場所にウイルスが付着してしまいます。
動物病院に来る他の猫ちゃんに感染させない為にも、この病気が疑われる場合は、病院に行く前に必ず電話をかけ、症状を詳しく伝えてください。
病院側から、来院時間の指定や到着しても車で待機していてくださいなどの指示があると思います。
4.猫パルボウイルス感染症の治療法について
猫パルボウイルス感染症に効果的な治療法はありませんので、症状を和らげる対症療法を行います。
二次感染を防ぐ「抗生剤」や、ウイルスが体内で増殖することを抑え免疫を高める「インターフェロン」の投与、嘔吐や下痢よる脱水や失われた電解質を補うための「点滴」などの治療を行います。
あとは、猫自身の免疫力で1週間ほど耐えることができたら、病気を乗り越えたといえます。予後は、体力を回復させるため食事療法が大切です。
残念ながら、治療が遅れた場合や子猫など免疫力が低い猫は、命を落としてしまうことが多いです。
5.猫パルボウイルス感染症の予防法について
猫パルボウイルス感染症の最も有効的な予防法は、「混合ワクチン」の接種です。
一般的に推奨される3種ワクチンの中に含まれており、定期的なワクチン接種を行うことで、ほぼ確実に予防することができます。
ワクチンを接種できない新生児期の子猫については、お母さんのおっぱいをしっかり飲ませてあげることで免疫をつけることができます。
また、完全室内飼いにし、感染猫との接触を避けることも重要です。さらに、ストレスにより免疫力を低下させないために、猫ちゃんにとって住みやすい環境を作ってあげましょう。
最強のウイルス!猫パルボウイルス感染症から猫を守る
感染力が非常に強く、死亡率も高い病気「猫パルボウイルス感染症」
感染してしまうと、大切な猫ちゃんにとても苦しい思いをさせてしまいます。
しかし、きちんと予防をしていれば、この病気に罹らず健康に暮らすことができます。
「猫パルボウイルス感染症」から猫ちゃんを守るために、私たち飼い主がしっかりとした知識を身につけておきましょう。
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