
なにこの安心感!自宅に来てくれるペットシッターサービスで働く動物看護師さんたちがすごかった!
みなさん、ペットシッターサービスを利用したことはありますか?
旅行、仕事、ちょっとした外出などの間に、代わりにお世話を頼める人がいなくて困った…。
そんな時大切な愛犬・愛猫を託せるとっても嬉しいサービスですね。
でもペットも高齢化が叫ばれて久しくなってきた最近では、シニア世代のわんちゃん、猫ちゃんならではの色々な心配ごとがあって、シッターサービスを利用するのを迷ってしまうという飼い主さんも多いと思います。
そこで今回は、老犬・老猫の看護・介護までお願いできるペットシッターサービスの現場で活躍している動物看護師さん二人にお話を聞いて来ました。
近ごろニュースや新聞などにも頻繁に取り上げられているこのサービス。
動物看護師さん、というだけで安心感ありますが、実際何をどこまでお願いできてしまうのでしょう?
今回お話を聞かせていただいたのは、動物看護師の蛭田さんと菅原さんです。
どちらも動物が心底大好き!この仕事が大好き!の意識“超”高い系女子で、言葉の端々からその情熱がひしひしと伝わってきましたよ!
それではお二人が取り組む「ペットの看護・介護」の実態についてご紹介していきます。
従来のペットシッターサービスと何が違うの?
”もしもの時”に強い
基本的なお世話という意味ではあまり違いはありません。食餌のお世話、トイレの掃除、お散歩(犬)、そして遊び相手と、当たり前のことは全てきちっとお願いできます。
じゃあ一体何が違うのか?その答えは「もしもの時」。
病気の時や病後で体調が回復途中の時、または老犬で体そのものの状態が今までとかわってきている時は、飼い主さん自身が見守っていても不安が多いですよね。
「何となく足がふらついているように見える」
「いつもよりご飯を食べてくれない」
「寝ている時間が多い気がする」
「いつもより体が熱いような…?」
「これ、病院連れて行った方がいいのかしら…?」
そんな愛犬・愛猫の異常を専門知識と豊富な経験でいち早くキャッチし、的確に対処してくれます。
人間の子供でも病気の後や、感染症などの回復時は保育園ではなく看護師さんがいる「病後児保育」でないと預かってもらえません。
回復中とは言え、復調は完全ではなく、ちょっとの変化も見逃せないからです。
もちろんこれは動物でも同じこと。
だからプロの目が見守っているって、とっても安心なことなんですね。
介護ができるってすごい!
見ている間も進んでいく“老い”
菅原さんが長く担当している子の中に、三匹の老犬がいます。
お世話を始めた当初、すでに三匹とも10歳超えのシニアでした。
とは言え、細かい症状はそれぞれ持っていても、まだ日常生活に影響はなかったそうです。
「人間でも15歳の子が20歳になるのと、70歳が75歳になるのとでは全然違いますよね。犬は人間の5倍早く歳をとりますから、数ヶ月でも確実に変化がおとずれます」(菅原さん)
実際に、お世話をしている間にも足がふらついてきたり、そのせいで単独での排泄が難しくなったり。
「彼らの場合は体に異常があらわれていない頃から見られたので、その後の変化にもよく気がつくことができたんです」。(菅原さん)
変化に気づくためには、正常な状態をよく知っていて、それとの違いを的確に判断するための知識と経験があることが大切なんですね。
訪問だからこその難しさ
犬や猫は自分の家が縄張りです。だからその家に来たペットシッターさんは、最初ものすごい警戒の対象となります。
ペットホテルと違って難しいのがそこです。仲良くなるまでに、プロでもかなりの時間がかかるそうです。
でも考えてみれば、自宅にある日突然知らない人がやってきて、ご飯を出されても怖くて食べられませんよね…。
だからこそ普段から少しずつ慣らしておくことも必要です。リラックスしたいつもの状態を見ておいてもらうためにも、いざというタイミングが起こる前に頼んで慣らしておくのもひとつの方法ですね。
「できない時の代理」ですませない
実際に、お二人のお客様は旅行の時などの単発よりも、週に数回といった定常的に利用される方の方が多いとか。
出来ない時だけ代わってもらうというよりは、普段少しずつ無理してこなしている部分に対して、負担を軽くするという使い方です。
「超大型犬の見守りなど、大人の男性でも一人では大変なこと。他にも外出も心配な老犬の見守りや、お仕事が忙しい方など。飼い主さんの大変さが溢れてしまう前に少しでも負担を軽くするために活用してほしいと思っています」(蛭田さん)
一番の仕事は「見つめること」
看護も介護も大事なことは、とにかくよく見ること、見逃さないこと。
特に老犬に対しては、いつどんな症状がサインとなるかわからない。
「老犬でなくても、散歩中や家の中でも、心配で片時も目が離せません。周りから見たらすごくせわしない人だなと思われているかも(笑)」(蛭田さん)
これからにかける思い「私たちがしたいこと」
捨てられないためにしたいこと
菅原さんは元々飼っていたミニチュアダックス二匹に加えて、最近保護犬からミックス犬を迎え入れたばかり。
「彼は男の人にトラウマがあって、散歩中の道で出会ったりすると怖がって暴れてしまい、おさえるのが大変なんです」(菅原さん)
菅原さんはこういったトラウマを持ったりしていて、つき合い方に注意が必要な保護犬のお世話をサポートしていきたいと考えているそうです。
そうして飼い主さんの負担を軽減していくことにより、結果的に保護犬を迎えることへのハードルを下げ、それが殺処分問題解決の下支えになっていくのではないかと思うからです。
本当に必要な人に届けること
「本当に必要な人、例えばご高齢で、飼っているペットも高齢で、散歩行くだけでもお互い大変。という方は、まだまだ沢山いらっしゃると思うんです」(蛭田さん)
インターネットを通して、今は情報を届けやすい世の中です。
でもそれはあくまでも、インターネットで検索することが当たり前の世代に対してのこと。
そして実際にはそういう人こそ、手助けを必要としている人たちなのではと。
だからこそ高齢者やインターネットを使用しない人に、どうやってこのサービスの存在を知らせるのか、それを毎日考えているんだそうです。
そして未だに残る「ペットシッターなんて贅沢品」というようなペットシッター自体に対する抵抗感も、「大変だったら使ってもいい」と分かってもらえるように働きかけることで、飼い主さんとペットお互いが無理をしなくてもいいように「文化」を育てていきたいといいます。
まとめ
動物看護師さんが行うシッターサービス。
「専門家だから」の安心感はもちろんですが、ペットの高齢化が引き起こす様々な問題や危険性に、とにかく純粋に、そして真摯に向き合う人の「心」で出来ているお仕事でした。
そしてお二人の話から感じたのは、何よりも、飼い主さんが無理をしないことの大切さ。
人もペットも高齢化を抱える現代で、お互いが長く健康で、楽しく一緒に暮らしていくコツは、うまく「人の手を借りる」こと。
無理して頑張るだけではなく、ちょうど良い方法を探すのも大切なのだということでした。
今回お話を聞かせてくれた菅原さんと蛭田さんが所属するのは動物看護師さんのペットシッターサービスを展開する「ケアペッツ」さんです。
<Care Pets(ケアペッツ)>
・100%女性の動物看護師さんが対応
・ご利用は30分(¥1,500)から
・24時間356日動物の救急車を配備
料金は従来のサービスと変わらないことに驚きです…!
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