行ってみましょ、動物園!~生態編~ 暮らしをのぞけば素顔が見える!?

 

たくさんの動物LOVEなみなさん、こんにちは!
Fanimalライターの☆ぴよん☆です。

 

ゴールデンウィークも終わり、遊び疲れもちょっぴり感じつつの毎日。
今年は早くも25℃を超える日があって、体調が不安定という方も多いのではないでしょうか。

 

こんなとき、「規則正しい暮らしって大切ね」なんて、改めて思うのですが動物たちも、それぞれの事情があるようで…!

 

人間とはかけ離れたその暮らしぶりには、実はとっても理にかなった本来の生態が隠されているのです。

 

今回はそんな動物たちの暮らしを、ちょっぴりのぞいてみましょう。

 

 

眠ることも大切なシゴト? <ライオンの巻>

 

動物園の楽しみ方第3回 生態編1 | Fanimal(ファニマル)

 

「うわー、また寝てるよ!」

「いっつも、ごろごろしてるよね」

「退屈なんじゃない?かわいそう…」

 

確かに動物園にいるライオンは、いつ観ても寝ている姿ばかりに思えます。

 

朝一番や夕方のご飯前、おやつの時間にはその動く様子を観ることができるのですが…。

 

やっぱり日中は、やることがなくて、ヒマで退屈だから寝ているのでしょうか?
いえいえ、実は違うんです!

 

ライオンは、食肉目の動物。言葉の通り、彼らの主食はお肉です。

 

野生のライオンが暮らすアフリカでは、シマウマやシカの仲間などの草食動物をチームワークで狩りをして、その生肉を食べています。

 

しかしこの狩りは、いつでも成功するわけではありません。
獲物が獲れずに5日や10日が過ぎることも、少なくないのです。

 

そのため、ライオンたちは日常の中で「無駄なエネルギー消費」を避ける暮らしを身に付けました。
そうすることで、数日間ご飯にありつけなくても生き延びられるようにしたのです。

 

無駄なエネルギーを使わないためには、静かに身体を横たえておくこと、ライオンたちはそれを本能で知っています。

 

動物園で眠っているように見えるライオンを、時間をかけて観察してみましょう。

 

動物園の楽しみ方第3回 生態編2 | Fanimal(ファニマル)

 

瞼や口元がぴくぴく、ひげもゆらゆら。
尻尾も少し動いていること、ありませんか?

 

そう、ライオンは、「本気の爆睡モード」ではありません。
身体を横たえ、目を閉じて、「省エネモード」を保っているのですね。

 

おうちにいるワンちゃんやネコちゃんも同じです。

 

一見、眠りこけているように見えても、ちょっとご主人様の変わった様子や、おいしい食べ物の気配がすると、嘘みたいにしゃきっと起きて、すっ飛んできたりしませんか?

 

彼らのDNAにも、野生の名残が残っています。
野生動物は、眠ったり身体を横たえることでエネルギーを浪費しないスタイルが、生きていくために大切なことを知っているのです。

 

肉食動物たちの1日の平均睡眠時間が、約15時間ほどといわれているのもこれで納得がいきますよね。
そう、この時間はずっと「深い眠り」ではなく、何らかの刺激に対してすぐに対応できるような「うつらうつら…」睡眠も含まれています。

 

みなさん、どうかライオンたちに
「寝ぼすけさーん!」
なんて、言わないでくださいね。

 

…でも、肉食動物の中にも、本当の「寝ぼすけさん」が時々います。

 

朝、寝室に起こしに行って名前を呼んでもおなかをべろーっと見せたまま、ピューピューと寝息を立てている男の子のジャガーを担当してたんですよね、私…。

 

動物園にもそんな個性の持ち主が、たまにいたりするんです。

 

 

高いところがお好き? <ヤギの巻>

動物園には、ウサギやモルモットたちとふれあえるコーナーを作っているところがあります。
このふれあいコーナーでは、ヒツジやヤギなどの家畜を一緒に飼育していることも。

 

そんな中、

動物園の楽しみ方第3回 生態編3 | Fanimal(ファニマル)

 

じゃーん、と言わんばかりに高いところに上がって、上から得意げにみなさんを見つめているヤギに出会ったことはありませんか?

 

「このコだけ、高いところ好きなの?」

 

そういうわけではありません。
だいたいのヤギたち、高いところが平気です。
高くて登れそうだと、ついつい登ってしまうんです。

 

もし近くに木があったら、こんなことも

 

動物園の楽しみ方第3回 生態編4 | Fanimal(ファニマル)

 

こんなこともできちゃう!

 

動物園の楽しみ方第3回 生態編5 | Fanimal(ファニマル)

 

家畜になる前のヤギの祖先は、野生下で高い崖や岩場といった、足場の悪い場所で生活していました。

 

肉食動物に襲われないように、登りにくい場所でも簡単に駆け上がっていける「脚」を手に入れたのです。

 

動物園の楽しみ方第3回 生態編6 | Fanimal(ファニマル)

 

 

上の絵はヤギの足型で、中指と薬指の蹄(ツメ)の2本です。
他の3本の指は退化してしまっているのです。

 

そして、この2本の蹄の内側は柔らかく、この部分が枝・石や崖にしっかり馴染んで安定できるため、こわがりもせずに足場の悪いところをサクサク登っていけるのです。

 

高いところを好んでいるから、ではなくて、敵から逃げるため進化した脚を持っているから、なんですね。

 

最後に

いかがでしたか?
ライオンがどうしていつも眠りこけているのは?
ヤギが高くて細いところを、簡単に歩けるのは?

 

さあ!これでみなさんも動物園に行ったら、ご一緒しているお友達に教えてあげちゃったりできますね!

 

どの動物の暮らしにも、その動物ならではの特徴が隠されています。
それは遠い昔から動物たちが環境に適応してきた証拠。
環境に合わせて、何百年も、何千年も、小さな進化を積み重ねてきたものたちが、今私たちの目の前で生きているのです。

 

動物たちは、私たちにさまざまなことを伝えてくれています。
今度のお休みの日、ぜひ動物園へ行ってみませんか。

 

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