文鳥は、とてもコミュニケーション能力の高い小鳥です。話しかければ元気に返事をしてくれますし、ずっと肩の上に乗っていたり、ときには手の平で眠っていることもあります。

住宅事情により大きなペットを飼うことが難しい場合でも気軽に飼うことができるので、安定した人気があります。

 

手乗りにしたいのなら、必ず雛(ヒナ)から飼うことをオススメします。子供のころから文鳥と過ごしていた筆者が、雛から文鳥を育てるためのアレコレをお話させていただきます。

文鳥についての基礎知識

 

文鳥の種類

 


文鳥の種類

桜文鳥(左)と白文鳥(右)


 

ペットショップにいるのは「桜文鳥」と「白文鳥」が一般的です。
桜文鳥は、頭が黒く、顔は白く、くちばしがピンク色というコントラストで、白文鳥は全身が雪のように真っ白な羽根で覆われています。

この2羽を基本として、シナモン、クリーム、シルバー、ブルーなど、様々な模様と色が存在します。

 

文鳥のふるさと

野生の文鳥は、インドネシアの固有種で、学術分類は「スズメ目カエデチョウ科」に属します。いわれてみれば、動きがスズメっぽいですね。

草原やマングローブを生息地にしていましたが、コメなどの穀物を食べるため害鳥として嫌われたことや、ペットとしての乱獲が進み、現地では急速に減少(危急種)しています。 逆に輸入国では逃げ出した文鳥が野生化し、個体数を増やしているという皮肉な現象が起きています。

 

文鳥の寿命

文鳥の寿命は7~8年、場合によっては10年くらいといわれていますが、個体差があるので一概にはいえません。年を取ると羽根に艶がなくなり、やせ細り食欲も減退します。

 

文鳥の選び方

ペットショップの選び方、雛の選び方にわけて解説していきます。

ペットショップの選び方

 


文鳥

元気な文鳥と出会うにはお店選びも大切

 

ペットとの別れは辛いもの。できるだけ長く一緒に過ごせるように、元気な子を選びたいですね。
ペットショップによって、「犬猫が得意」「熱帯魚が得意」など、得意分野があるようです。

小鳥などの小動物の専門コーナーがあるお店なら、扱いに慣れていて知識も豊富で安心ですね。

 

文鳥の元気度は、生活環境によって左右されます。

  • 出生日が表示されているか
  • ケージが汚れていないか
  • いろいろな種類の小鳥と一緒に育てられていないか
  • 適切な時間に暗幕などがかけられ、十分な睡眠が確保されているか

などに着目しましょう。

 

雛の選び方

 


文鳥の雛

秋から春にかけてヒナが生まれます

 

雛が入荷するのは秋から春にかけて。いつもいるわけではありません。生まれたばかりの雛は、くちばしは黒く体は茶色い羽に覆われていて、時間とともに、くちばしはピンクにかわります。

 

選ぶポイントは、体の大きさと元気の良さ。じっと目をつぶっている子は、体調に問題があるかもしれません。パッチリと目を開き、体重もあり、がっしりと止まり木をつかんでいる子を選んでください。

 

ペットショップには、生後2~4週の子が入荷します。成長度合いによって、餌の与え方が異なるので、「定期的に餌を与える時間がない」という方は、ひとり餌の練習を始めたくらいの子を選びましょう。

 

オスとメスの見分け方

成体になると鳴き声や無精卵を生むことで性別がわかるようになりますが、雛のうちは専門家でも性別を見抜くことはできないといいます。男の子っぽい名前を付けていたものの、実は女の子だったということも少なくありません。

 

雛の価格

ペットショップや個体によって価格はまちまちですが、通常の桜文鳥や白文鳥で2000~3000円ほど、シナモンで5000~6500円前後、シルバーで5000~9700円前後です。珍しい個体は価格がアップします。

色が違っても飼育方法はいずれも同じです。

 

文鳥を飼うために必要なもの

 


文鳥のケージ

止まり木やブランコを入れても窮屈に感じないケージを選んでね

 

ケージ(鳥かご)

文鳥は体長14㎝、重さ25gほどですので、1羽であれば、それほど大きなケージはいりません。止まり木が2本ほど入る幅と、天井にブランコを下げられる高さ、そして餌入れと水入れ、水遊び用水入れが入る大きさがあれば十分です。

幅・奥行き35cm前後、高さ45cm前後を目安にするといいですよ。

 

止まり木

文鳥 止まり木

ケージに付属してあるものを使用してもいいですが、天井にブランコを付けてあげると、それを気に入って止まっています。ブランコに鈴やビーズなどが付いていると、喜んで遊びます。

 

エサ入れ・水入れ

これもケージに付属しているもので十分です。

 

水遊び用容器

文鳥は水浴びが大好きなので、水遊び用容器は大きいものを選んでください。

 

菜差し

文鳥に必要な栄養分である青菜を指すための道具です。

 

巣箱

まだ止まり木につかまれない雛は、「巣」のようなものが必要です。そこから巣立ち、だんだんとたくましくなっていく姿は、雛から飼う喜びを実感しますよ。

 

雛の育て方

 


文鳥の雛

成長を見守るところからスタート

 

最初はそっと見守る

生後間もない雛は体が弱く、眠っていることが多いので、さし餌の時以外は静かに見守り、成長してきたら徐々に遊ぶ時間を作っていきましょう。

 

温度・室温管理

文鳥は寒さに弱く、乾燥にも弱いため、温度と湿度に注意が必要です。特に雛は弱りやすく、一晩で死んでしまうこともあります。しっかりと対応しましょう。

羽が生えそろうまでは30~32度くらい、全身の羽が生えそろったら28度くらいが適温です。

 

寒さをしのぐためにヒーターを使用します。もっともポピュラーなのが「ひよこ電球」という商品です。これは光を出さずに、熱だけ出すので、文鳥も安心して眠ることができます。

温度を高めるのは雛周辺だけでいいので、ケージの巣箱のまわりを保温性の高いラップなどで囲むことで、温度が保たれます。

また、ケージの温度が上がりすぎないように、サーモスタットとの併用もおススメ。室温は加湿器か濡れタオルなどで調整しましょう。

 

餌の与え方

 


文鳥の餌やり

親鳥代わりになって餌をあげましょう

 

くちばしがピンクになり、生後3~4週くらいで幼鳥になりかけている雛は、ある程度ペットショップで、さし餌(人が餌を与えること)が行われているため、ひとり餌の訓練から始まりますが、まだ生まれて間もない生後2~3週くらいの雛は、常にさし餌が必要になります。

 

生後3週間を過ぎた雛を飼った場合、すでにペットショップでのあげ方に慣れてしまい、飼い主を恐れてしまうことがあります。恐怖心を緩和するために、ペットショップと同じ餌や道具を使ってみるのもよいでしょう。

 

手間のかかる作業ですが、親鳥のかわりに餌をあげることにより、人を怖がらず手乗り文鳥になってくれます。口を開けて「ピーピー」とエサをねだる様子は、親鳥になったような気分にさせてくれますよ。

 

さし餌の作り方

  1. 容器にあわ玉を小さじ山盛り一杯くらいの分量で入れます。
  2. お湯を適量加えて浸します。ゴミが浮いてきたら、お湯と一緒にすてて再度湯を注ぎます。
  3. 40℃くらいまで冷ましたら完成です。

 

さし餌のあげ方

  1. スポイトにさし餌をすくいます。
  2. 喉の奥までスポイトを入れてさし餌を流し込みます。冷えてしまった場合は、もう一度作り直してください。必ず新しい餌を与えましょう。
  3. さし餌の回数は、1日5~6回です。生後20日以降は、1日1回程度、細かく刻んだ青菜や、よくすりつぶしたタマゴの殻をあわ玉に混ぜて与えます。野菜を多く与えすぎると、フンが柔らかくなるので注意してください。

 

さし餌はいつまで?

生後1か月を過ぎるころには羽毛が生えそろい、幼鳥になります。しっかりと止まり木をつかみ、たくましさも見え、少し飛べるようにもなります。
この頃から、「さし餌」から「ひとり餌」に移行していきます。

 

文鳥との生活

 


手乗り文鳥

少しずつ遊ぶ時間を増やしていきましょう

 

人間の生活に合わせて寝起きしてくれるので、これといった苦労はありません。成体になれば、自分で餌を食べてくれるので、室温を整えて、朝に新鮮な水や青菜を与えておけば問題ないでしょう。

 

文鳥は遊ぶのが大好きなので、時間を作ってケージから出してあげて、夜遅くなったら布などをかぶせて、朝まで眠らせてあげてください。

 

文鳥はとても知能が高く、コミュニケーション能力に優れています。飼い主を認識しますし、鳴き声で感情表現をします。日頃から話しかけたり、優しく頭をなでてあげたりすることで、より深い信頼関係を築くことができます。

 

文鳥を飼うときの注意点

 


文鳥

長らく一緒に暮らすために危険な状況を作らないでね

 

部屋に放すとき

外に飛び出さないように、窓やドアをしっかりと締めておくのは当然ですが、必ず所在の確認をしてください。文鳥は好奇心旺盛で、素早くあちこちを飛び回ります。

そこにいるのを知らずに、座ってしまったり、何かを置いて潰してしまう事故は少なくありません。身体が小さいからこそ、人の気配りが必要です。

 

文鳥を怒らせる行為

文鳥は、その習性から先が尖ったものに恐怖心を覚えるようで、指先はもちろんボールペンなどの先端を見ると激しく攻撃してきます。それらを文鳥の目に触れないようにしてください。

 

年をとった文鳥は溺死に注意

年をとった文鳥はつかむ力が落ちるため、止まり木から落ちてしまうことがあります。そのときにすぐ下に水飲み容器があると、溺れてしまうので注意が必要です。

落ちても安全なように、止まり木を下に下げ、まわりに危険物がないよう、配慮してください。

 

手間をかけた分愛情が深まる

文鳥 雛

小さくて、賢くてかわいい。一緒に暮らしてみると、文鳥の魅力が十分に伝わります。手乗りにするためには、雛から育てなくてはならず、一日に何度もさし餌をしなくてはなりませんが、手間をかけた分だけ、愛情で返してくれます。

ぜひ育てる喜びを感じてください。

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