
小さなハムスターを襲った事故!世紀の大手術の行方は…?
イギリスのロンドンから東へ50kmほどの小さな町ウィックフォードに住むウィークスさん一家は、生後4か月になるハムスターのラベンダーをかわいがっていました。
ところがある日、ラベンダーの姿がケージの中に見当たらないことに気がつきました。
小さなハムスターが行方不明になったら探すのは大変です。
ウィークスさん一家は家の外まで探しましたがなかなか見つかりません。
そうしているうちに台所からかすかな、きしむような音が聞こえ、その音をたどっていくとオーブンの後ろからついに、ラベンダーを見つけることができたのです。
ようやく見つけたラベンダーですが、大変な事態になっていました。
ラベンダーの足がどこかに引っかかって、重傷を負ってしまっていたのです。
急いで近くのチェリーダウン動物病院にラベンダーを連れて行ったウィークスさん一家。
レントゲンに写ったラベンダーの足は完全に折れて、あらぬ方向を向いてしまっていました。
獣医師のエイミー・アンドリュースさんは当時のことをこう語っています。
「ラベンダーの飼い主は全身麻酔のリスクをおかしてラベンダーの足を切断するか、苦しみを終わらせるために安楽死させるかの選択をしなければなりませんでした。」
動物の手術には全身麻酔が必要になります。
全身麻酔は動物の体には負担になり、手術そのものよりも危険が伴う場合があります。
海外の獣医師は、「苦しみを長引かせないこと」と「生活の質」を重要視するため、重傷を負ったペットの飼い主に対して安楽死を提案することが日本より多い傾向があります。
動物は言葉が話せませんから、治療方針は飼い主が決めなくてはなりません。
ペット自身の真意は人間には分からないのですから、決断には迷いが生じますし、勇気もいります。
しかしウィークスさんの娘、リリーさんは手術することを即断しました。
ラベンダーはまだ生後数カ月で、リリーさんはラベンダーを深く愛していたので、ラベンダーの命を救う方を選んだのです。
そしてこの小さなハムスターを救うための手術は無事に成功。
とても珍しい症例だったために、手術の観覧室は他の獣医や看護師でいっぱいになったそうです。
「このような小さなペットに全身麻酔薬を投与することは、非常にリスクが高くなります。しかしラベンダーはすぐに目を覚まし、2、3日後には力強く動くことができるようになり、3本足で歩く練習をしています。」
と獣医のエイミーさんは話しています。
手術を乗り切ったラベンダーですが、ラベンダーが完全に回復するためにはある工夫が必要でした。
ラベンダーが手術跡をなめたり噛んだりしないように首にカラーを装着する必要がありましたが、通常のカラーは犬や猫のためのものでどんなに小さいサイズでもラベンダーには大きすぎます。
そこで、ラベンダーを看護する獣医や看護師たちで、ラベンダーにピッタリのカラーを手づくりしたのです。
色はもちろんラベンダー色。
愛情のこもった可愛いカラーです。
コーンを付けたラベンダーと再会したリリーさん。
手術後ラベンダーは目覚ましい回復を見せ、3本足の生活にも慣れてきたそうです。
そして、こんな大変な目に遭ったのにラベンダーの冒険心は失われていないとのこと。
まだまだ子供のラベンダーにとって世界は珍しいものでいっぱいなのでしょう。
冒険心旺盛なラベンダーが早く回復するようにケージの1階だけで生活させ、2階は封鎖中だそうです。
ハムスターはペットの中で最も小さい動物のひとつです。
手も足もしっぽも何もかもミニサイズで、ちょこんと小さなしっぽがついているかわいいおしりに癒される方が日本でも続出。
ハムスターのおしりの写真集「ハムケツ」も大人気になりました。
ペットとして可愛がっている方も多いのではないでしょうか。
どんな小さな動物でも全力で救おうとする姿には感動を覚えますし、多少の障害があっても元気に幸せに暮らす姿と飼い主の愛情に心が癒されますね。
出典:the dodo
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