
大切な愛猫に安心できるフードを選んであげたい!どうやって選べばいい?
猫をおうちに迎えて間もない頃や初めて飼う方は、どんなキャットフードを与えたらいいのか悩んでしまうものです。
猫はグルメな動物なので、値段を意識しながらも、できれば食いつきがよくてなおかつ健康維持に役立つ成分が含まれたものを選びたいと思いますよね。
そこで今回は、キャットフードの選び方や種類を詳しく解説いたします。
なぜ猫にキャットフードを食べさせるの?
猫を飼っている方の中には、愛猫に手作りごはんを食べさせたいと思っている方もいるのではないでしょうか。
しかし、猫に手作りごはんを与えるには栄養に関する専門的な知識が不可欠になります。
なぜならば、猫が必要とする栄養素は、人間と大きな違いがあるからです。
猫は、人間よりも多くのタンパク質を必要とされ、体中で作れず、食べ物から摂取しなければならない「必須アミノ酸」も人間より多く必要とされます。
キャットフードは、こうした猫に必要な栄養素がバランスよく配合されているのが特徴です。
偏食になったり、栄養素が不足したりすると、体にさまざまな影響がでますが、栄養バランスを考えて作られているキャットフードを与えれば、こうした心配をしなくても済みます。
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キャットフードの主成分は?
キャットフードはドライタイプかウェットタイプかによっても成分が変わってきます。
ドライタイプは、お肉やお魚などの主原料をメインに、カルシウムなどのミネラル類やビタミン類を織り交ぜながら作ってあります。
主原料とは、キャットフードのパッケージの一番上に書かれている原材料のことです。
キャットフードは種類によって主原料が異なり、大きく分けてお肉、お魚、穀物系の3パターンに分かれます。
お肉やお魚を主原料としているキャットフードは高タンパクで高カロリーなため、タンパク質を多く必要とする猫にとって最適です。
しかし、安価なキャットフードはトウモロコシなどの穀物類を主成分にしていることもあります。
雑食の犬とは違って、もともと肉食動物である猫は穀物類を主原料としたフードを口にすると、消化しきれず、下痢や嘔吐を引き起こすことも少なくありません。
さらに、猫の中には穀物アレルギーを持っている子もいます。
こうした子は、穀物類を主原料のフードを口にしてしまうと、アレルギー反応で被毛が抜けてしまったり、下痢や嘔吐を繰り返したりしてしまうので注意しましょう。
次に、ウェットフードはドライフードよりも水分を多く含み、においも強いのが特徴です。
猫の食いつきはよいのですが、値段が高かったり、歯石の原因になったりしてしまいます。
さらに、ウェットフードばかりを与えていると、噛む力が衰えてしまうので、ドライフードと併せてバランスよく食べさせるようにしましょう。
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キャットフードの種類と特徴
キャットフードにはさまざまな種類があるため、愛猫に合わせたものをチョイスしていくことが大切です。
中でも、人間用の食材を使用しており、人間が食べても安全な「ヒューマングレード」なキャットフードは猫の体に優しいフードだといえます。
ヒューマングレードのキャットフードは合成着色料なども使用していない無添加であるということも、特徴です。
価格は一般的なキャットフードに比べると少々高めで、1kgで3000円前後かかります。
しかし、体が作られる子猫の時期は栄養バランスにもこだわってあげることが大切なので、ぜひ安全性にこだわったものを与えるようにしていきましょう。
また、キャットフードは愛猫の年齢や健康状態によっても見直していくことが大切です。
猫は濃い尿を出すため、腎臓への負担が大きくなり、泌尿器系の病気にかかることも少なくありません。
そうしたときは、療法食を与えて症状を内側から緩和してあげたり、泌尿器ケア用のフードで予防をしてあげたりすることが大切です。
療法食の平均価格は1kgあたり1500円前後とそれほど高くありませんので、愛猫の健康状態を見ながら検討していきましょう。
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キャットフードの選び方
キャットフードを選ぶときは主原料をチェックすることも大切ですが、タウリンやマグネシウムの含有量にも注目してみましょう。
猫は、自分の体の中でタウリンを作り出せません。
しかし、タウリンには網膜を形成したり、消化作用を助けたりといった働きがあり、胆汁の合成にも深い関わりがあります。
そのため、タウリンが不足してしまうと、網膜に異常が見られたり、拡張型心筋症を引き起こしてしまうこともあるのです。
タウリンはお肉やお魚に多く含まれているので、主原料がお肉やお魚のキャットフードを選択していきましょう。
反対にマグネシウムは摂取しすぎると、尿路結石などといった泌尿器系の病気の原因になります。
マグネシウムはミネラル分のひとつで、神経系を正常に働かせたり、骨や歯を作ったりしますが、猫にとって理想的なマグネシウムの含有量は.0.09%程度とされています。
特に尿路結石は一度かかってしまうと、再発の可能性も高い病気なので、低マグネシウムのキャットフードを与えるように意識していきましょう。
愛猫に合った目的別のケアをしよう
シニア猫の場合は?
脳の機能が衰えてくるシニア期は、DHAやEPAを含んだキャットフードを検討していきましょう。
不飽和脂肪酸のひとつであるDHAやEPAは、脳を活性化させる働きがあるため、認知症予防としても役立ってくれます。
そして、シニアになると体の関節ももろくなっていくので、関節炎を防ぐためにグルコサミンが配合されているものを選ぶのもよいでしょう。
また、炭水化物が多いキャットフードは消化器官に負担を与えてしまうので、避けるのがおすすめです。
毛玉が気になる場合は?
長毛種は短毛種に比べて、「毛球症」といって、消化器官内に毛の塊が詰まる病気にかかりやすいのが特徴です。
普通、猫は便や嘔吐でグルーミングのときに飲みこんでしまった毛を体外へ排出します。
しかし、毛の塊が体内でとどまってしまうと、便や嘔吐で吐き出せず、毛球除去剤を舐めさせたり、手術を行ってとりださなければいけません。
こうした病気を未然に防ぐためには、普段から毛玉ケア用のキャットフードで毛の排出をサポートしてあげましょう。
体重が気になる場合はダイエットフードを
肥満気味な子には低カロリーなダイエットフードを食べさせることで、体重をケアしていきましょう。
猫のダイエットは運動よりも、食事管理を徹底していくことで成功させやすくなります。
ダイエットフードは主原料をそのままに、食物繊維を多くし、満腹感を得られるようにしてあるのが特徴なので、フードの量を減らすのもよいでしょう。
猫が必要とする1日の摂取カロリーは、体重1kgあたりに対して70〜80kcal程度だといわれています。
ですから、愛猫の体重を元に、カロリー計算をしながらフードの量を調整していきましょう。
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尿路結石対策には泌尿器ケアフードが◎
猫は泌尿器系の病気にかかりやすいので、泌尿器ケアに特化したキャットフードを与えるのもおすすめです。
泌尿器ケア用のキャットフードにはクランベリーを配合してあることが多く、殺菌作用を活かして、膀胱炎の再発を防いでくれるのです。
さらに、クランベリーに含まれている「キナ酸」という成分には、尿のphを酸性に保ってくれる働きがあります。
猫の尿は、本来弱酸性です。
しかし、マグネシウムを摂りすぎると、尿のphがアルカリ性に傾き、尿路結石などの病気が引き起こされるようになります。
ですから、どれだけ尿を本来の弱酸性に近づけられるかが治療のカギになってくるのです。
また、泌尿器系のキャットフードは、マグネシウムの含有量が低いため、結石ができにくくなるというのも特徴だといえます。
腎臓病は療法食で
腎臓病も、猫にとってはかかりやすい病気のひとつで、完治が難しいとされています。
腎臓の組織は一度壊れてしまうと、元には戻せませんが、最近では食事療法によって病気の進行を抑えられるということが分かってきました。
腎臓病の療法食選びで大切なのは、腎臓に負担をかけやすいリンやナトリウムの含有量が低いものをチョイスすることです。
また、オメガ-3脂肪酸を含む療法食は、腎臓病の進行を遅らせるのに役立つとされています。
猫におやつは必要なの?
キャットフードをきちんと与えていれば、猫におやつは必要ないと思う飼い主さんもいるかもしれません。
しかし、おやつの中には歯磨き効果が期待できるものや、歯周病予防に役立つものもあるので、健康維持も兼ねておやつを与えるのもよいでしょう。
また、おやつはキャットフードよりも猫の食いつきがよいように作られているので、愛猫に食べる喜びを感じさせてあげられます。
そして、おやつを手から与えれば、愛猫とコミュニケーションを取れるのもメリットだといえるでしょう。
ただしおやつが肥満の原因になる場合もありますので、あげすぎには注意してください。
成分を重視して愛猫に合ったキャットフードを選ぼう
キャットフードは毎日口にするものだからこそ、成分にこだわったものを選んであげれば、健康も維持できます。
キャットフードを選ぶときは、つい価格だけを見て手にとってしまいがちですが、健康のためにはパッケージに記されている成分をよくチェックし、愛猫に合ったものを選んでいきましょうね。
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