
うちの子に最適な分量って?~初心者から始める犬の手作りごはんVol.4
「愛犬のためにごはんを手作りしてあげたいなあ」と思ってはいても、「難しそう」と二の足を踏んでしまう原因のひとつが『うちの子にはどのくらいの量をあげたらいいの?』という問題ではないでしょうか。
ドッグフードの時はパッケージ裏の表を見て、その通りの分量をお皿に入れてあげるだけで良かったのですが、手作りごはんとなると最適な量も作り手=飼い主が考えてあげなければなりません。
私も「足りなかったらかわいそう…」「太ってきちゃったらどうしよう!」と色々悩みました。
しかし、療法食を食べても減らない愛犬みかんのストラバイト結晶をなくすためには手作りごはんをやるしかない!と、インターネットや本で情報収集からスタートしてみました。
愛犬の「理想体型」って?
まず私がみかんの適正量を知るために参考にしたのが、Fanimalで連載されている獣医師の阪口貴彦先生の記事「Vol.10 “うちの子は、痩せてる?太ってる?” ボディコンディションスコアー編」です。
「ボディコンディションスコア(以下BCS)」とは、犬の体型を見て触って判断する基準方法のこと。
早速チェックしてみたところ、一応くびれが確認でき、うっすら肋骨も触れるので「標準」かな?といったところでしょうか。
この体型をキープできるよう、みかんにとって1日に必要なカロリーを割り出します。
「1日に必要なカロリー」を知ろう
人間もそうですが、犬にとって必要なエネルギーは年齢や運動量などによって変わるため、それぞれで適正量も異なるのだとか。
詳しくは坂口先生の記事「カロリー要求量計算できますか?」に計算方法が記載されています。
が!
飼い主のわたくし、自慢じゃないですが昔から計算は大の苦手…。
普段の生活で必要になる簡単なものでも電卓を叩かないと自信がありません。
そこで今回も坂口先生頼み!
スマホの√機能付き電卓アプリを使い、先ほどの記事にある「必要カロリーを電卓で出せる計算式」から割り出してみます。
BCS3/体重10kg/成犬/避妊済みのみかんの場合
最初に【安静時エネルギー要求量(RER)】を求めます。
10kg×10kg×10kgに√2回押下、×70=393.6 kcal/日
先ほどの記事の「活動係数表」を目安に、今度は【1日あたりのエネルギー要求量(DER)】を出します。
1.6×393.6=629.76 kcal/日
はい出ました!
つまり、みかんの1日の摂取カロリーはおよそ「630kcal」ということになります。
このカロリーに合わせて食材を組み合わせていけばいいということなんですね!
カロリーに合わせた分量って?
割合については、取り組みやすい「肉1:炭水化物1:野菜1」をベースに考えています。
例えばある日の、みかんのごはん作り。
朝と晩に与える1日分の量です。
● 鶏もも肉:朝80g×晩80g=320kcal
● 葉・皮を取り除いたかぶ:1個(70g)=15kcal
● キャベツ:20g=4kcal
● 紫キャベツ:20g=5kcal
● ミニトマト2個:=6kcal
これを水やスープで煮て、朝と晩の半分に分け、炊いたご飯1食分(80g)にかけて混ぜたら出来上がり。
仕上げにアマニ油や魚粉、犬用の粉チーズをかけて風味付けをすることもあります。
夜は、取り分けて冷蔵庫に入れておいた具とスープを電子レンジで温め、炊いたご飯80gを加えます。
ご飯の分量は朝晩合わせて160g=269kcal。
肉160g、ご飯160g、野菜(およそ)160gと、割合通りになっています。
これで1日分の合計は619kcalになりますね。
※材料のカロリー計算についてはこちらのサイトを参考にしています。
グラム数に応じて再計算ができるのでとっても便利!
先ほど出した必要カロリーよりちょっと少ないですが、毎日何かしらおやつをあげているので、釣り合いがとれているのではないかなと考えています。
また、その日の運動量によっても少しずつ量を変えています。
「雨でお散歩に行けない日」は夜のご飯を少なめに、「ドッグランで運動した日」なら、お肉やご飯を少し多めに、といった感じですね。
大切なのは「無理なく続けること」
…と、これは始めたばかりの頃の記録です。
今は正直、ここまできっちりとカロリー計算まではしていません。目安として参考にし、スケールで材料をはかってはいますが、「今日は高カロリーの牛肉だから鶏ももよりも少なめの量にしよう」、「昨日うんちがゆるかったから食べ過ぎかな。
ご飯を60gに減らしてみよう」などと、ざっくりした作り方になってきました。
ただ、BCSの体型と照らし合わせながら数週間単位で体重チェックをし、うんちの状態を見ることは忘れていません。また、「犬にはどんな栄養が必要なのか」という勉強も始めるようになりました。
カロリー計算も分量ももちろん大事ですが、より大切なのは「続けていくこと」。
面倒くさがりの私が毎日楽しく犬ごはんを手作りするためには、このくらいのゆるさが必要なのかなと思っています。
「作りたいけど時間がない!」という人は…
病気のため、健康のために「愛犬にごはんを作ってあげたい」という人は多いと思いますが、「難しそう」、「時間がない」という人が多いこともまた事実。
それなら、月に1回、週に1回と“手作りの日”を設けてみてはいかがでしょうか。
できたてのおいしいごはんを喜んで頬張る愛犬の姿に、飼い主さんもきっとほっこり癒されるはずです。
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