エスキモー犬とポメラニアンの仲良しふわふわコンビのインスタグラムが世界中で大人気です。

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実はエスキモー犬の法師(ホウシ)は全盲で目が見えません。

しかし、親友犬の禅(ゼン)のおかげで犬生を楽しんでいます!

 

緑内障で全盲になってしまう

アメリカン・エスキモー犬の法師は11歳のときに緑内障を患いました。

両目を摘出しなければならず、全盲となってしまいます。

 

 

緑内障は犬も発症する病気です。

筆者の実家の柴犬も緑内障を発症し、現在は盲目です。

犬が緑内障を発症した場合、非常に進行が早く、2日~3日ほどで失明に至ってしまう場合もあります。

犬は緑内障の痛みに黙って耐えるので飼い主が、気がつきにくいことが多いです。

そして、特に犬の場合は片目を緑内障で失明してしまうと遠からず残った目も失明してしまう傾向が強いです。

 

獣医師の中には犬は耳や鼻が利くので、盲目になっても生活に支障はないと説明する人もいます。

筆者はそう説明されました。

確かに、犬はその能力を使って、盲目でもある程度普通に生活できるようになることは確かです。

 

しかし、筆者の経験では、犬も突然盲目になると怯え、混乱します。

目にばかり頼って生活しているわけではないでしょうが、それでも目からの情報は多くを占めるでしょう。

それが突然真っ暗になってしまうわけですから、いかに聴覚や嗅覚が優れた犬であっても怖いに違いありません。

筆者の実家の柴犬はしばらくの間、ひとりで歩くことができませんでした。

 

それは法師も同様だったようで、失明してしまった当時、やはり困難な状況に陥っていたようです。

そんな法師を救ったのがポメラニアンの禅でした。

 

保護犬を家族として迎える

禅は元保護犬で、法師が目の摘出手術を受ける6カ月前に家族に迎えられました。

 

 

禅はワシントン州 スポケーンで汚れたボロボロの姿で雪の街をさまよっているところを保護されたのです。

保護された禅の健康状態はとても悪く、心臓は肥大し、肺に水が溜まってもいました。

 

さらに、気管支狭窄(気管支の一部が狭くなる病気)にもかかっており、歯の状態も悪かったのです。

そのため、禅には様々なケアが必要でした。

 

しかし、一目見て禅に恋をしてしまったポーリーン・ペレスさんは禅の里親になることを決意します。

 

「1匹の犬を救っても世界を変えることはできませんが、その1匹の犬の世界を永遠に変えてあげることはできます」

胸を打たれる言葉ですね。

 

禅を引き取ったときには、法師の犬生に禅が大きな役割を果たすことになるとは思ってもみませんでした。

ポーリーンさんが禅を保護施設から連れて帰って初めて法師と対面させたときに、法師は全くほえずすぐにそばに行ったそうです。

 

2匹は初対面から相性が良かったのですね。

 

まだ法師の目が見えたころの2匹です。

 

 

禅が法師を支えるようになる

2匹が一緒に暮らすようになって6カ月後に、法師は両目を摘出し盲目になってしまったのですが、禅は法師が全盲になったことを理解しているように見えたそうです。

 

目を摘出した法師につきそう禅。

 

 

そして、禅は目が見えない法師のことを助け始めたのです。

2匹はとても仲良しでいつも一緒にいるそうです。

 

目の摘出手術から回復した法師と禅。

 

 

2匹はハイキングが大好き。

 

「私達は禅が法師を誘導できるように2匹をひもでつないでいます。しかし、2匹が別々のリードで、ひとつのひもに繋がれていなくても禅は法師のそばを歩くのです」と話すポーリーンさん。

 

禅が法師を助けてくれることによって、2匹はハイキングに出かけたり泳いだりと大いに犬生を楽しむことができています。

 

 

法師もまた禅の心のよりどころに

禅が法師の救いになっただけではありません。

法師もまた、禅を支えていました。

 

禅が施設から初めてポーリーンさんの家にやってきたとき、禅はとても緊張していたそうです。

法師と仲良くなることによって禅は心をゆるすようになり、明るくふるまえるようになったのです。

 

 

禅が保護された当時の状態はかなりひどいものでした。

必要な治療を受けさせてもらっておらず、大切にされていなかったことが推察されます。

 

禅は盲目になって混乱していた法師にもう一度犬生を楽しむ機会を与えましたが、禅もポーリーンさんと出会い、法師と家族になれたことでこれまでにない幸せをつかんだに違いありません。

 

 

 

法師が大好きだったことを禅も大好きになったとのこと。

2匹は冒険が大好き。

 

お互いの存在が幸せと安全を支え合っているのです。

 

 

2匹は一緒にいればできないことはないそうです。

 

盲目になっても幸せに過ごせる

失明してもなお一緒に犬生を楽しむことができ、助けてくれる親友犬に出会えた法師はとても幸運でした。

 

目が見えなくなることは犬にとってもショックでしょう。

しかし、手助けしてあげれば、たとえ親友犬がいなくても十分に楽しい生活を取り戻すことができます。

 

筆者の実家の柴犬もはじめは混乱しましたが、以前と変わらない環境であること、そして人間がちゃんとリードしてくれることを理解できてからは散歩もできるようになりました。

 

実際に獣医師が説明してくれたように、家の間取りなどは覚えているのでちゃんとトイレに行くこともできます。

禅のような親友犬がいなければ、人間がそれに代わってあげることは十分にできるでしょう。

 

 

犬は目が見えなくなったことに混乱しても、以前の状態に戻れないことを恨んだり悩んだりはしません。

「今を楽しく生きる」それが犬にとっては何より重要なのではないでしょうか。

 

犬を飼っていると緑内障などで失明してしまう事態に直面することもあるかもしれません。

しかしそれを嘆くより、できるサポートをすることこそが愛犬にとって必要なことだと思います。

法師と禅の幸せな笑顔を見ているとそう確信します。

 

Instagram:@the.fluffy.duo

出典:Daily Mail Online

 

 

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