皆さんは、ペットと初めて出会った日のことを覚えていますか?

希望に満ち溢れて、これからの生活に胸を高鳴らせていたことでしょう。

それから楽しい時、悲しい時、様々な時を一緒に過ごしましたね。

 

ペットはあなたの生活の一部となり、たくさんの幸せを与えてくれました。しかし、別れの時は必ず訪れます。心から愛しているペットを失った悲しみは計り知れないものです。

 

「ペットロス症候群」とは、ペットの「死」を受け入れることができず、悲しみから抜け出せなくなることで、飼い主の心身に様々な症状が起こります。

 

愛する存在を失ったのですから落ち込むのは当然ですが、飼い主は乗り越えて生きていかなければなりません。重症化しないように頑張って克服を目指しましょう。

 

 

ペットロス症候群になると一体どうなってしまうのか?

「ペットロス症候群」はペットを愛し、共に暮らしていた方であれば誰にでも起こりうることです。

ドイツの精神科医エリザベス・キューブラー・ロス博士が「悲しみの5段階」という理論を発表しています。

ペットと死別して飼い主が回復するまでの心情の過程を「否認→怒り→交渉→抑うつ→受容」の5段階に分けて表します。

 

全ての段階を全ての人が踏むわけではありませんが、今の自分がどの段階であるのか、また、これからどのような段階を経て回復していくのかを知っておくことは早期回復に繋がります。

 

ペットロス症候群

 

<否認>

ペットを失ったことを受け入れられない、死の事実に対して否定している状態です。

この否認の段階は、数分で抜け出せる方もいますが、数ヶ月かかる場合もあります。

 

<怒り>

後悔や疑いの気持ちが大きくなり、その気持ちが高じて怒りの感情となる段階です。

「なぜ早く病気に気付かなかったのか、早く病院に連れて行かなかったのか」また、「元気なうちにもっと構ってあげれば良かった」など自分に対しての怒りや、「獣医師の治療が適切でなかったのではないか」など他人に対して怒りの感情を持つことがあります。

 

<交渉>

現状を回避するために念願する段階です。「神様、何でもしますからこの子を生き返らせてください」など、神様や仏様などにすがることで一時的にでも現状から抜け出そうとします。

 

<抑うつ>

何もやる気が起きず、無気力な状態になる段階です。全てのことにネガティブになり、今まで好きだったことも楽しめなくなってしまいます。ただひたすら落ち込む状態です。

 

<受容>

ペットの死を受け入れていく段階です。時間の流れと共に死の事実を実感し、好きなことも楽しめるようになります。

ペットのことを思い出すと悲しい気持ちにはなりますが、「きっと今頃、天国で痛みも苦しみもない元気な姿で楽しく暮らしているだろう」とポジティブに考えられるようになります。

 

このような過程を経て、飼い主は死を受け入れ立ち直っていきます。

死の喪失感はとても大きく、「受容」に至るでは時間が必要です。ペットとの幸せな時を思い出しながらゆっくりと自分の気持ちと向き合っていくことが大切です。

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ペットロス

 

あなたは大丈夫?ペットロス症状チェックリスト

失った悲しみや苦しみが続くことで、精神面・身体面に様々な症状が起こります。

症状については以下の通りです。自分の状態を確認しましょう。

 

✔ 孤独感や喪失感が強い

✔ 自分のせいで亡くなってしまった…など自分を責め続けている

✔ 涙が溢れて止まらない

✔ 食欲がない、または、お腹は空くが食べられない

✔ 下痢や便秘が続く

✔ 頭痛や肩こりがひどい

✔ 幻想・幻聴(亡くなったペットの姿が見えたり声が聞こえたりする)

✔ やる気が出ない、情緒不安定 など

 

いかがでしょうか?

 

これらの症状は、個人差がありますので、当てはまる項目が多くても時間が経てば自然と落ち着いてくることもあります。

逆に当てはまる項目が少なくても症状が重く長期間続くのであれば重度のペットロス症候群である可能性があります。

死にたい感情が芽生えたり、体調不良が改善しないなど、症状が酷くなっていくようでしたら、一度病院で診てもらいましょう。

 

ペットロス症候群

 

どうしてなってしまうの?ペットロス症候群の原因

なぜ、ペットを失うとこんなにも悲しく、落ち込んでしまうのでしょうか?

昔から、人と動物は共に暮らしていましたが、当時は人の作業の補助や交通手段の為に使われる「使役動物」として飼われていました。

 

しかし、近年は「コンパニオンアニマル」(伴侶動物)として犬や猫だけでなく、うさぎ、セキセイインコ、ハムスターなどの動物を家族の一員として飼うようになりました。

お世話やスキンシップをすることで絆を深め、愛情を注げば注ぐほど返してもくれます。

人生に癒しと幸せをもたらしてくれるペットは家庭において中心的な存在になっていきました。そして医療が発展したことで寿命も延びていきました。

一緒にいる時間が長いほど愛情も深くなり、なくてはならない存在となるため、人はペットを失うと深い悲しみを感じペットロス症候群に陥ってしまうのです。

 

 

ペットロス症候群になりやすいのはこんな人

ペットロス症候群になりやすい人の特徴を大きく3つに分けてご紹介します。

 

1.「ペットに依存し過ぎている人」

ここでの「依存している」とは、ペットを家族やパートナーのように深く愛し、信頼関係を築いているということです。

たいていの飼い主さんはペットのことをとても大切にしていますので精神的に依存している状態であるといえます。

 

しかし、ペットが飼い主さんにとって“唯一”の家族的な存在である場合等に、度を越えた依存をしていることがあり、重度なペットロス症候群を引き起こしてしまう危険性があります。

例として、一人暮らしで“唯一”の家族がペットである方、誰にも言えない胸の内などを明かせる“唯一”の相手がペットと思っている方などが挙げられます。

 

2、「後悔や自分を責め続けている人」

これは、上記「悲しみの5段階」の「怒り」の状態から抜け出せないことが原因です。

亡くなった理由が、飼い主の過失による事故であったとしても、天寿をまっとうした結果であったとしても、飼い主には少なからず後悔が残る場合が多いのです。

そして、ペットのためにしてあげられなかったことで自分を許すことができず責め続け、苦しみから抜け出せなくなってしまうのです。

 

3、「突然死によりペットを失ってしまった人」

何の前触れもなく心の準備ができていないまま、事故や発作などによりペットが突然死してしまうことが原因です。

このような場合は、特に重度なペットロス症候群になりやすいと考えられます。

 

ペットロス症候群

 

 

ペットロス症候群をなおすには?

ペットを失った悲しみは計り知れないものですが、長期間この苦しみが続くとうつ病に移行してしまう恐れがあります。

最悪な事態を免れるためにも、少しずつ回復していかなければなりません。しかし、早く元気にならないといけない、気丈に頑張らないといけないなど無理をすることは逆効果です。

 

泣きたいときには思いっきり泣いてください。今の感情を押し殺すことはやめてください。

家族や同じ経験をした方など、理解ある人と話しをすることで気持ちが落ち着くこともあります。一人で抱え込まず、周りの人に頼りましょう。

 

食べたくなくてもきちんと食事は取り、眠れなくても横になり体を休めましょう。

時間が経ち、亡くなった現実を受け入れることができはじめたら、ペットが使っていた物や写真などを整理しましょう。きっと楽しい思い出が蘇り、幸せな感情に包まれると思います。

 

ただ、ひとつだけ注意点があります。

 

悲しみが癒える前に喪失感を補う代用として新しいペットを飼うことは避けてください。

亡くなったペットが裏切られた気持ちになるのではないかと罪悪感を持ってしまうことがあります。

 

また、亡くなったペットのことを愛しすぎているため、新しいペットを愛すことができず、悲しみから抜け出せなくなってしまう恐れがあります。

 

しかし、頑なに拒むことはありません。ペットとの幸せな時間を知っているからこそ、また飼いたいと思う時が来るかもしれません。

気持ちが落ち着き、新たな家族と新しい生活を始めたいと思った時に迎え入れ、亡くなったペットと同様に心から愛してあげましょう。

 

 

ペットロス症候群にならないために

重度のペットロスにならない為には、「ペットは人より寿命が短い」という原理を理解し、心の準備をしていることが大切です。

命あるものを飼うということは、いつか必ず別れが来ます。

心得ているつもりでいても、いざ最期のときが来ると受け入れられないものです。

 

ペットを飼うと決めたその日から最期の別れを覚悟し、受け入れる準備をしておきましょう。そして、亡くなった後の後悔を少しでも減らすために日頃の健康管理や、事故防止の環境作りに努めることも大切です。

 

また、ペットが亡くなった直後は、きちんと葬ってあげることも予防法のひとつです。葬儀は、自分の気持ちを整理し死を現実と受け入れる機会となります。感謝の気持ちをしっかりと伝え、弔ってあげましょう。

 

ペットロス症候群

 

 

まとめ

平凡なペットとの生活を送りながらもいつか別れがくる、分かってはいてもそれは今日ではないと信じながら1日1日を過ごして来たと思います。

 

ペットが亡くなったことは事実ですが、ペットはあなたにたくさんの幸せを与え、反対にあなたもペットにたくさんの幸せを与えました。

どのような亡くなり方をしたとしても、ペットは大好きだったあなたのことを責めたりしません。

 

この世で悲しんでいるあなたのことが心配でたまらないと思います。少しずつでいいのです。回復し元気な姿をペットに見せて安心させてあげてください。

 

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