アメリカのペットフードブランド「ソリットフード」が企画した2017年の「地球で一番幸せなペット」に選ばれたスコッティは足に障害がある元保護犬です。

 

スコッティの犬生の始まりは過酷な状況でしたが、今では笑顔が弾けています。

 
 

足を引きずりながら路上で生き抜く

スコッティの犬生の始まりは決して幸せなものではありませんでした。

 

2012年にスコッティはメキシコの路上に捨てられ、野良犬として生きざるを得ませんでした。

 

さらにスコッティは生後6ヶ月のときに車にひかれてしまい、そのまま放置されてしまうのです。
スコッティは、それでも足を引きずりながらなんとか路上で生き抜きます。

 

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気の毒に思った人が地域の保護施設に連れて行くのですが、なんとスコッティを助けてくれませんでした。
メキシコでは施設も少なく野良犬も多いので、保護が必要な犬であっても放置されることが多いのです。

 

そんな厳しい境遇にあったスコッティを救ったのが「バハ・ドッグ・レスキュー」という民間の動物愛護団体です。

 

この愛護団体はアメリカに本拠地を置いていますが保護活動は主にメキシコのバハで行われています。
メキシコで保護した犬をアメリカへ連れ帰り、里親を探すという活動をしています。

 

国境を超えるので通常の保護活動より金銭面や手続きの上でかなり大変な面があるようですが、メキシコにいては救ってもらえない犬たちのために活動しているのです。

 

隣国の苦しんでいる犬のために活動するということは日本ではあまり考えられませんし、そこに動物愛護に対する差を感じさせられます。

 

絶望的な状況で生きていたスコッティを家族に迎えてくれる人が

スコッティが保護された当時はひどい状況でした。

 

背骨が2、3箇所も折れており、肋骨も折れていました。
お尻の部分は潰されており、傷ついたしっぽは感染症をおこしウジが湧いていました。

 

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この状態で生きていたことは驚異的ですが、そのまま放っておかれれば間違いなく死が待っていたでしょう。
「地球で一番幸せなペット」のスコッティと同じ犬とは思えないほど悲しい目をしています。

 

スコッティの状態は里親を募集する上でもかなり難しいケースでしたが、ソーシャルメディアに写真が掲載されるとすぐに家族に迎えたいと言ってくれる人が現れたのです。

 

保護犬アニー

 

スコッティを家族に迎える決意をしたエリカ・ローリングさんは、スコッティの状況を知って助けたいと思ったそうです。
エリカさんはスコッティがアメリカに連れて来られるのを待たずに自らメキシコに行き、連れて帰ってきました。

 

あきらめず麻痺の治療を続ける

スコッティを迎えた当初は大変な日々でした。

 

エリカさんはスコッティをカルフォルニアに連れてくるとすぐに獣医に診せましたが、ほとんどの獣医がスコッティが再び歩けるようになることはないと言ったそうです。

 

しかし、エリカさんは納得しませんでした。
少しでも可能性があるならスコッティのためにあらゆることをしようと決意したのです。

 

スコッティの怪我は重症で治療にはたくさんの時間と費用が必要でした。
可能性を信じて鍼治療やレーザーによる治療、水中治療などあらゆる方法を試しました。

 

保護犬アニー

 

すると、少しずつ足が動くようになってきたのです!

 

スコッティは車いすも持っていて上手に使うことができます。
車いすのおかげで散歩にも行けるし、何よりエリカさんからたくさんの愛情をもらい、笑顔や喜びとともに治療を続けることができました。

 

もちろんそこには忍耐もありましたが、苦しみだけではなく幸せを感じながら治療を乗り越えることができたのです。

 

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スコッティのインスタグラムにはたくさんの笑顔の写真が掲載されています。
エリカさんの元で過ごす日々が、スコッティにとってこの上ない幸せであることがよく分かりますね。

 

「地球で一番幸せなペット」

保護犬スコッティ

 

この笑顔とエリカさんの努力が「地球で一番幸せなペット」に選ばれた理由だそうです。

 

エリカさんとスコッティのあきらめない努力のおかげで、なんとスコッティは今では車いすなしでも歩けるようになりました!

 

 

これは驚異的なことです。
獣医から「治らない」と言われれば、通常はあきらめます。

 

筆者もそうです。
治らない中でいかに幸せに過ごすかを考えようします。

 

それも一つの選択肢だと思います。

 

しかし、エリカさんはあきらめませんでした。
できるすべてのことをやったのです。

 

その結果、スコッティは自分の足で歩くことを取り戻しました。

 

車いすデートも楽しむ

歩けるようになったとはいえ天候の悪い日は、スコッティが自分の足のみで歩くのは大変なので車いすを使用するし、ビーチに行ったりハイキングに行ったりするときはやはり車いすを利用して楽しんでいるそうです。

 

スコッティは保護された当時はかなり深刻な状況でしたし、路地で生きているのがやっとでした。
しかし今では、ビーチで車いすデートをして楽しんでいます。

 

微笑ましい光景ですね。

 

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スコッティは自分の足で歩くのも大好き。
家の中では自由に歩きます。

 

その独特の足音で、スコッティがどこにいるのかすぐわかるのだとか。

 

 

インスタグラムでも大人気のスコッティ。

 

「彼女のピュアな喜びはみんなに伝染するのです。文字通り彼女の周りでは笑顔にならずにいられませんし、それは彼女の個性です」とエリカさんは話しています。

保護犬スコッティ

 

その個性を引き出したのはまぎれもなくスコッティを救ったエリカさんです。

 

欧米では動物や動物と人間の絆に対する賞がいくつかあります。
「地球で一番幸せなペット」という名称はとても素敵ですし、過酷な状況を乗り越え笑顔で暮らせるようになったスコッティとエリカさんに与えられたこともまた喜ばしいことですね。

 

副賞は1年分のペットフードをもらえるのだとか。
ソリッドフードは高品質のドッグフードのようですし、治療を続けるスコッティにとってうれしいプレゼントでしょう。

 

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出典:Instagram @super_scooty

出典:The holidog TIMES

出典:People.com

 

関連カテゴリ:感動

 

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