サイクリング中に排水管に隠れる犬を発見

2015年にポーランドに住むルーカス・ミュ二オウスキーさんと妻のナタリアさんは田舎の道を自転車でサイクリングしているときにそれを発見しました。

 

道路わきの溝から犬の頭が見え隠れしていたのです。

 

 

気になった2人が自転車を停めてみると犬は排水管に飛び込んで隠れたのですが、それがとても奇妙な動きだったことが気になりました。

 

「犬の動きはとてもぎこちなくて、背中の様子もおかしくて、足はぶらぶらしていて地面についていませんでした。私はこれまでそのような様子を見たことがなかったので、その時の様子を説明するのは難しいです。」と犬の状態を話すルーカスさん。

 

犬の様子が尋常ではないと気が付いた2人は、のちにボビーと名付けられる犬を助けることに決めます。

排水管は、片側は大きな石でふさがれた状態でした。

 

「私は手で大きな石の下を掘り始めました。ナタリアは開いているほうから犬が出てこないか見張っていました。ボビーはうなり始めたのですがそれは全く怖さを感じさせないうなり方でした。何とか私は石をどけることに成功し、手をゆっくりと排水管の中に差し入れました。するとボビーはにおいをかぎ、前足を私の手の上に乗せてきたのです」と救助したときの様子を語るルーカスさん。

 

 

ボビーの信頼を得たルーカスさんは、彼女をすくい上げ抱きしめました。

 

そして急いで街に戻り、ボビーを獣医師に診せたのです。

 

傷ついた犬の里親になる決心をする

ボビーはやせて汚れた状態でしたが、それよりも2人が心配だったのは怪我をしている後ろ脚でした。

 

後ろ脚のうちの1本は「糸1本で何とか、ぶら下がっている」状態だったそうです。

 

 

 

ボビーは車にひかれたか、狩猟用の罠にかかって怪我をし、3週間から4週間の間その状態のまま暮らしていたのではないかとのことでした。

獣医師は、怪我はかなりひどい状態であり、捨て犬であるなら安楽死もやむを得ないとルーカスさんたちに進言したそうです。

欧米の獣医師は動物の「生活の質」を重視する場合が多く、ひどい怪我や病気のときは安楽死を勧めることもあります。

 

「そう言われたときに私たちはボビーを連れて行くことを決心していました。私たちはお互いを見て、どちらもこの子が欲しいと思っていることが分かったのです」

 

獣医師はボビーのためにできる限りのことをしてくれましたが、リスクが高いことから怪我をした足の手術はしなかったそうです。

手術時の麻酔は体の機能を低下させるので、体が弱っていたり小さすぎたりする場合は麻酔自体が命取りになってしまうことがあります。

 

しかし、ボビーは足がぶら下がっている状態。

このままにしておくことはできません。

ルーカスさんとナタリアさんはワルシャワの自宅に戻ったあと、ボビーの足を治療してくれる獣医師を見つけることができました。

 

 

ボビーは後ろ脚の1本は治療が必要で、もう1本は切断しなければならない状態でした。

手術は無事に成功。

ボビーが歩く助けになるように獣医師は支えを足につけてくれました。

 

 

驚異の回復で走れるように

足に支えを付けてもらったものの、ルーカスさんたちはボビーが再び走れるようになるとは思っていませんでした。

 

「ボビーは夢の中で走っていて、二度と走れないと思っていた私たちはその様子を見て悲しい思いでした。しかし、ある夜に散歩をしているとボビーがリードを引っ張るので試しに走ってみたところ、ボビーも私たちと一緒に走ったのです!彼女は本当にうれしそうでした」

 

ボビーは今ではエレベーターを待つことなく、アパートの階段を自分で登れるまでになったそうです。

 

 

ときどき動物は驚くほどの生命力を見せてくれるときがあります。

ボビーは排水管に怪我を負った体で潜み続けるというかなり過酷な状況を生き抜きました。

それがルーカスさんたちと出会うことで、生活環境が劇的によくなっただけでなく、惜しみなく愛情も注がれるようになりました。

 

飼い主の愛情は動物の回復に影響を与えると知り合いの獣医師は言っています。

だから入院時もなるべく会いに来てほしいと。

ルーカスさんたちに大切にされ愛されているという実感がボビーの体に力を与えたのではないでしょうか。

 

 

家族と幸せに暮らす

ルーカスさんのお宅にはもう1匹、元保護犬のレオンがいますが、ボビーはレオンが大好きです。

いつもくっついているのだとか。

 

 

レオンもボビーのために何でもしてあげるとのこと。

例えば、ボビーが好きではない人や犬が近づくとレオンが吠えてあげるのです。

 

ボビーは森を散策したり、投げてもらった棒を追いかけたりするような犬が好きなことはみんなできるようになりました。

そして何より家族と一緒にいることが大好き。

 

「ボビーは私たちと一緒に寝るのが大好きなのです。前足で抱き付いてきたり、膝に頭を乗せてきたりして何時間も過ごすのです。」と現在のボビーの様子を語るルーカスさん。

 

どこに行くのにも一緒。

ボビーは幸せな犬になりました。

 

 

ポーランド人は犬好きで街中でも多くの犬を見かけます。

犬がいる生活が当たり前なので、バスや地下鉄などの公共交通機関に人間と一緒に乗ることができます。

ボビーもルーカスさんと一緒に電車に乗ったりしているかもしれませんね。

 

 

犬がいる生活が浸透し、多くの犬が暮らしているポーランドですが反面、捨て犬も多いのが現状です。

保護施設は犬でいっぱいですし、野良状態の子も珍しくはないのでボビーのような子がいてもなかなか救ってもらえないかもしれません。

しかし、ポーランドにはペットショップは存在しないそうで、ブリーダーから購入したり保護犬を引き取ってきたりするのが一般的だそうです。

ポーランドは中央ヨーロッパに位置しますが、このあたりの考え方は西ヨーロッパに似ています。

 

ルーカスさんに出会えたボビーは幸運でした。

排水管に隠れてしまった犬を、土を掘ってまで助けてくれる人はそうそういないでしょう。

実際道路脇で、怪我をした状態のまま排水管で暮らしているのをほかの人が見ていないとは考えにくく、そして誰も手を差し伸べてはくれなかったのも事実です。

 

 

もう走れないと思われたボビーが走る力を回復し、犬生を謳歌している姿にとても癒されます。

 

出典:the dodo

出典:boredpanda

 

関連カテゴリ:感動

(Visited 449 times, 4 visits today)

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

関連記事

「地球で一番幸せなペット」に選ばれたのは歩けなかった元保護犬

安楽死させてくれと獣医に置き去りにされた子犬 健康になり里親の元で幸せに暮す

大きくなりすぎたという理由でブリーダーから捨てられた子犬 アートギャラリーで人気のマスコット犬に!

感動的な動物の動画3選 | ほっこり♡動物同士の友情

耳を切られ捨てられ8年間檻の中に閉じ込められた犬、おもちゃ100個を持つ愛され犬に