皆様こんにちは。猫のしもべ兼尼僧の尾田嵩月です

やっと暑さが多少和らぎ、猫様の寝場所で秋を感じる時節ですね

 

さて、今回は私自身がかなり気になっていた、山口県にあります猫寺として有名な雲林寺様に行ってきたレポートをお送りしたいと思います。

 

 

 

猫寺と言っても、こちらのお寺様は筋金入りでした。

 

もう楽しすぎて、嬉しすぎて口から猫が出てくるかという程の大興奮でした。

 

まずは、お寺様の紹介からさせて頂きます。雲林寺様は山口県萩市にあります臨済宗のお寺様です。臨済宗と聞くと、一番に浮かぶのは座禅ですね。中国禅宗五家の一つでございます。

雲林寺様のご本尊様はお釈迦様。「南無釈迦牟尼仏」と、お唱えします。

 

時はさかのぼる事、江戸時代と呼ばれている頃のお話。嘉永二年のころにお寺様の由緒がございます。

その頃の天皇は孝明天皇、将軍は徳川家慶、徳川家定の時代。

萩城下に毛利輝元公がおりました。豊臣政権五大老の一人で、関ヶ原の戦いで西軍の総大将と擁立された長州藩の藩祖。この毛利輝元公に仕えた忠臣、長井元房(長井治郎左衛門)がおりました。長井元房は若いころ萩を出奔しながらも、輝元に庇護され他県を流浪中も銀子を輝元が送るなどし、元房を助け、萩に帰った元房を出奔前と同様に家臣として遇します。

 

 

この主従関係は絆が深かったようでございます。元房は輝元が亡くなった後、後を追い殉死されます。ただ、元房には可愛がっていた一匹の猫がおりました。この猫は元房が殉死したのち墓前から離れず、49日で舌を自ら噛み元房同様に主人を追ったそうです。なんたる忠義な心でしょう。

しかし猫の殉死後、夜になると猫の悲しげに鳴く声が界隈にするようになったそうで、天樹院の僧侶が不憫に思い元房に逢えるよう憐れんで供養をすると、悲しみにくれた鳴き声はピタリと止んだそうです。現在この界隈はこの出来事以降、「猫の丁」とよばれています。

 

しかして、時代の流れに天樹院は維新の折に廃寺となり、現在は輝元の墓所のみ跡をとどめていますが、この天樹院の末寺が雲林寺様ということです。

 

 

とても忠義と慕う心の真っすぐな、絆と深い信頼のうかがえるお話しでしょうか。

全国津々浦々、猫にまつわる歴史が絡む話は沢山ありますが、私はこの話を知った時、悲しい話ではあるけれど、胸は温かくなりました。慕うということはこういう事なのではないかと、これでいいのではないかと思いました。この三方は深い絆があり互いが傍にいること、それ以外は不要とするような真の愛を感じました。雲林寺様の由縁は「信頼と愛」があふれておりました。

こうして現在も天樹院和尚にならい、元房の愛猫をはじめ猫たちの魂を慰められています。

 

 

招福観音菩薩様が見守ってくださっていますが、この観音様。見た目猫です(笑)しかも猫じゃらしと猫の孫の手を持っていらっしゃる(笑)しっぽもちゃんとある(笑)惚れること間違いなしです

 

 

では、ここからいよいよ現場リポートです。

 

もう到着するや否や、猫、猫、猫のオンパレードなのです。山門にも猫の像や招き猫が!

とにかく猫が出迎えてくれます。山門横に手水舎があり、これまた目立つなんてものではない(笑)見たとたんに笑顔になります。よく見る手水舎なのですよ。つくりは・・・皆さんも一度は見たことがあると思いますが、龍の口から水がゲロゲロゲロ~っと出ているタイプの手水舎です(こらっ!!表現汚い!(笑)・・・だってわかりやすいかと思って・・・なんかゴメン・・・(笑))

 

しかし違う。違うのです。何が違うって?

まず手水鉢にラムネ、冷やしあめなどの飲み物が浸かっていました。

スイカも浸かっていたのです(笑)飲み物は100円を収めて自由にどうぞシステム。これを見たとたん、私の心はどこか懐かしい気持ちと信頼ありきのシステムに異常に嬉しくなり、さらにテンションがあがりました。

時に野菜も冷やされているようで、「きゅうりは河童のおやつ、トマトは和尚のおやつ」と絵も添えられた紙が貼られていて、書かれていることも絵も、雰囲気も最高で先に続く本堂に期待大になります。

 

 

ひとまず、帰りに飲み物は頂いていく事にして、いざ本堂へ!と階段を上がった先には・・・またしても猫!猫!猫!もう笑えるくらい猫がいるのです。

中でも木彫りの猫が並んでいて、存在感半端ない(笑)

 

 

 

落ち着いてみるまでに多少時間を要するくらい興奮の坩堝。

しかも、びっしり招き猫がいるとかではないのですよ。

木製の猫の像などが配置や見せ方などを考慮されているようなのですよ。社寺には必要な凛とした空気間と、静寂のある空間、格式を漂わせる雰囲気もしっかりあり感嘆のため息が漏れました。ここに住みたい!と思える空間です。

おみくじもあったり、絵馬もありますが正面玄関の梁にも猫がいたり、細部にもこだわりがみられ、問答無用の全猫です(笑)

 

 

 

 

しかし本番はここからなのでした。

 

中を拝観できるのですが、お邪魔したとたんまばゆい程のこれまた猫!猫!猫~!!!なのです。尚且つ、生身の猫ちゃんのお出迎えをラッキーなことに受けました!こんなうれしいことはないと、感無量でした。

お邪魔してもどこに目をやって良いか嬉しい悲鳴を抑えつつ、まずは本尊様にご挨拶。ただ、ここにきて良かった、これてよかったです。本当にありがとうございますとしか浮かばず・・・(笑)

 

その後ゆっくりと拝観させていただきましたが、お寺の雰囲気をしっかり残され、これだけ猫に囲まれるようにはなかなか出来るものでないなと思いましたし、素晴しい才能あふれる和尚様とご家族様ということがわかります。

 

猫の木彫りなども、まさに生きているかのように配置されており、細かくちょっとしたところをよく見れば猫!なんていう憎い演出もありで。

 

 

グッズも沢山で、もう全部下さい!と言いそうになる衝動を抑えるのに必死でした。

だけれども、お寺の雰囲気はとても落ち着いています。猫とお寺の空気がマッチしているのです。だからか、興奮を静かにするといいますか、とても心地良いです。

 

猫好きの方でなくても絶対楽しめること間違いなしです。

 

そして、これは絶対手にしてほしい一品があります

猫絵般若心経という般若心経を絵で表した経本が販売されています。

これを購入することが私の本願でもあったのですが、中を拝見しますと般若心経がすべて絵で描かれております。

この経典に和尚様は構想5年されたそうで、素晴しい一品になっています。猫絵般若心経のプリントされた手ぬぐいや、トートバッグなどもバリエーション豊かです。

 

猫好きさんなら一度は行くべし!というお寺様です。猫様のご加護も、私達しもべのご利益もきっといただけますよ

 

私はまたお邪魔させていただこうと目論んでおります次第(笑)

もちろん帰りには手水鉢のラムネを頂いて帰りましたよ(笑)

癒され度200%の雲林寺様へ、是非どうぞ

 

尾田嵩月

 

 

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