皆様ご機嫌いかがでしょうか。

秋も深まりはじめた昨今。秋を楽しんでいらっしゃいますでしょうか。

我が家の猫達が、床で伸びて寝なくなり、マットや布団で寝るようになった様をみて、秋を感じる猫のしもべ尼僧 尾田嵩月です。

 

さて。前回の猫寺ルポより、社寺仏閣にいる猫ちゃんに興味をそそられまして、日本の癒しパワースポット代表の社寺仏閣に猫なんぞという癒しアニマルが鎮座するとは、なんたる最高峰の癒しであろうかと思い至り、そんな社寺ならば是非行ってみたい!!と思われる方も少なくないと思いました。

社寺に赴く動機が不埒ではないか?

いいえ。どんな動機でも神様、仏様はウエルカムだと思います。

 

なので、猫のいる社寺を今回はご紹介したいと思います。

高野山真言宗 菩提山 鶯梅院(おうばいいん)

 

 

所は、岡山県。

岡山県は桃太郎や、日本三大名園の後楽園、倉敷美観地区、日本のジーンズの本場、清水白桃やブドウなどが有名です。

 

この岡山県の岡山市東区西隆寺という地域に1300年の歴史をもつ「高野山真言宗 菩提山 鶯梅院(おうばいいん)」というお寺がございます。名前にもありますように、梅の木が境内に沢山あり、山の中にひっそりと佇む地域のお寺様です。

境内の周りは梨園で、年明けには梅の花、春には梨の花、初夏にはタケノコ、夏には睡蓮と蛙の合唱と、自然がすぐそこにあるお寺様です。

 

 

ご本尊様は薬師如来様で、本堂の天井は一枚一枚薬草となる植物、花々が絵にされ、施されています。ご本尊様は秘仏で滅多にお目にかかれませんが、先年末に御開帳され、多くの信者様にお披露目叶いました。

 

 

しかし今、厨子は閉じられ次はいつお目にかかれるか不明だそうです。多分、私は天から見るのではないかな・・・という位先の事になるでしょうね。なんせ、先年の御開帳が60年ぶりだったようですから。

ここから60年というと・・・考えたくありませんね・・・

 

この鶯梅院様には一匹の真っ白な美猫、その名も「にゃー子」様がおられるのです。

 

 

社寺猫「にゃー子」様

 

 

このにゃー子様は、鶯梅院様にやってきた経緯が、猫あるあるエピソードなのでご紹介します。

 

鶯梅院様には、現在ご住職ご夫妻がお住まいです。

沢山の法務をこなしお寺の維持管理などにも奔走していた、とある初夏の日に帰寺をすると使用していない手水鉢に中に、どーんと寝ていたのがにゃー子でした。

お寺の周りは猫を飼われているお宅も多く、よく境内に散歩に来る猫も多く、野良ちゃんも多いそうなので、またその散歩系の類だろうと思ったそうです。ただ、奥様はこの時点では若干猫が苦手だったそうで、いつかれても困る(お寺には内外問わず文化財なども多くあるので猫に荒らされる事もありますから、実際困りものです)と、思い最初は相手にせず敷地から出るように促していたそうです。

しかし、にゃー子は負けなかった。

多分、この最初の時点でにゃー子も、ここを家にすると決めていたのでしょうし、ご住職ご夫妻を飼い主として選んだのでしょうね。猫好き会では有名な【ご指名】ですよ!!

 

出るように促されても、促されても、毎日毎日くるにゃー子。

ご住職ご夫妻の情も移るってもんです。にゃー子がお寺に通いはじめてしばらく経ったころには、見事陥落!!にゃー子は、流浪猫から、寺猫に昇格したのです。

そのころには奥様もご住職も、にゃー子にメロメロだったようです。

 

 

実際、飼い始めた時は大変だったそうです。

子猫でなく、成猫で、しかも流浪猫だった事から、食べ物とみればガッツク、あさる。トイレのトレーニング、外に出たがる。

年齢もわからないし、もう寺に迎えると決めたのはいいものの、どうしてよいやら・・・だったそうです。

 

ただ、奥様いわく、貴重なものなどを破損されてしまうのは困るので、

「それはにゃー子ちゃんダメだよ」と声をかけると、絶対守ったそうで、その姿を見た時にこの子は大丈夫。寺猫になれると確信したそうです。

実際、破れた障子にはとびかかっていたものの、張り替えた途端ピタリと破壊は止んだそうです。

この話を聞いた時、私は「にゃー子スゲー!!」と本気で尊敬しました。さすがお寺を選ぶだけあって、心得ているなあと。

本猫はどう思っているかわかりませんが・・・

 

こうしてどんどんと、お寺に馴染み今ではにゃー子がいないとダメになってしまっているご夫妻のようです。

 

 

スーパーウルトラレア猫

 

因みに、看板猫的役割をにゃー子は果たしてお客様でもお迎えしているのかと思いきや・・・

超絶レアキャラとなっておられます。

はっきり言います。95%逢えません((笑))

 

日中はお客様の出入りがある時は自室に引きこもっており、夜になってからお寺を隈なくパトロールしているそうです。このパトロールは朝早くと夜の二部制だそうです。

確かに、これも立派な仕事。お客様担当と警備担当のような感じでしょうか。もっぱらお客様担当はご住職ご夫妻で、警備は私に任せて!という形になっているようです((笑))

 

ですから、激レアにゃー子に出逢えたらウルトララッキー!!

 

 

ただ、私はひっそり思っているのですよ。

鶯梅院様のご本尊様は秘仏で滅多とお目にかかれないでしょう?だから、ご本尊様も飼い主とするなら・・・飼い主に似るといいますからね。

それに、こちらのご本尊様の薬師如来様は、病気平癒などに絶大なご利益があるのにも関わらず、縁結びにも相当ご利益があるようで、先年の御開帳期間の約一か月半の間に、カップルが3組ほど誕生されたそうです。

必要な縁を結んで下さるお薬師様が、にゃー子とご住職ご夫妻のご縁を結んで下さったのではないかと。そうならとても素敵だし、絶対ご利益あるなって。

 

きっと、縁結び、身体健全などのご利益はお薬師様がもたらしてくれる事でしょうし、にゃー子の担う警備のダブルスで願意成就は間違いなしで、もしにゃー子に逢えたら癒しもセット!素晴しいですよね。

猫好きなら一度は足を運ばずにいられないスポットですよ。

 

 

ツンデレの極み・にゃー子様

余談ですが、にゃー子はツンデレの極みらしく、奥様は一緒に寝たいのに、寝てくれないです・・・と、とても残念そうにされていましたが、やっぱりお腹が空いたり、病院後などはかなり甘えるそうです。そのツンデレマックス具合が、なんだかんだ言いもって堪らないそうです。

この状態は・・・猫のしもべ認定状態ですね((笑))

なんせ、冗談ですけど、にゃー子大明神と崇めてらっしゃる位ですし((笑))

 

私も、しもべ業頑張ります!!

 

是非立ち寄りたい猫寺、鶯梅院。

秋の観光に猫ちゃんに会いに行くのはいかがでしょうか

 

尾田嵩月

 

 

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