
ハロウィンはワンコと一緒にかぼちゃプリン『薬膳』を取り入れてペットと一緒に美味しく健康に!第4回
季節のお引越し・土用
『土用』と聞いて思い浮かべるのは『夏の土用』『ウナギを食べる日』ではないでしょうか?
実は、春夏秋冬それぞれの季節に土用はあります。
立春・立夏・立秋・立冬の前の18日間が土用と呼ばれており、季節が急激に変化するのではなくこの18日間で、過ぎていく季節から新しい季節へとバトンタッチされます。いわゆる『季節の変わり目』です。
この頃になると新しい季節に向かって、気温が上がったり下がったりと変わりやすくなるので、『季節の変わり目』は体調を崩しやすくなると言われています。
では、季節のお引っ越しは身体にどのような影響があるのか「薬膳」の考えを基に見てみましょう。
土用は『脾』を労わる
五行色体表
五行 | 五季 | 五臓 | 五腑 | 五味 |
木 | 春 | 肝 | 胆嚢 | 酸味 |
火 | 夏 | 心 | 小腸 | 苦味 |
土 | 土用 | 脾(膵) | 胃 | 甘味 |
金 | 秋 | 肺 | 大腸 | 辛味 |
水 | 冬 | 腎 | 膀胱 | 鹹味 |
土用の時期、最も影響を受けるのは『脾』です。
東洋医学と西洋医学では同じ『脾』でも意味が違ってきます。この場合の『脾』は『脾臓』ではなく、口などを含めた消化吸収に携わる器官を『脾』と呼んでいます。
脾は、飲食物の消化吸収、水分の運搬、水分代謝の調整など、消化器全般の働きを担っています。
血液や生命エネルギーを作る大切な臓器です。『脾』が疲れて弱ると、食欲不振や消化不良、体内に湿気が溜まりやすくなるので身体がむくむなど、消化器官だけではなく、身体全体に影響を与えてしまいます。逆に言えば、『脾』が元気であれば身体全体が元気になります。
そして、『脾』を整えることは、病気を未然に防ぐことにも繋がります。
土用は甘味・平性食材
脾を補う『甘味食材』と身体を温めも冷やしもしない『平性食材』を中心にした食事を摂るといいと言われています。
甘味食材
『甘味食材』は、脾を補い身体を養う食材なので、食材全体の7割を占めています。
穀類、芋類、豆類の他に野菜、肉、魚など、日常食べているほとんどの食材が『甘味食材に』該当します。
甘味食材は、消化吸収の働きを助けてくれるだけではありません。疲れた時「甘い物食べたいなぁ」と思うことありますよね?甘味食材には、身体の疲れを補ってくれる栄養と体力をつけてくれる作用があるからなのです。つまり、疲労回復食材でもあります。それから、筋肉や緊張した気持ちを和らげてくれます。筋肉痛やのどの痛みにも効果的です。
小豆・米・かぼちゃ・ジャガイモ・さつま芋・山芋・キャベツ・シイタケ・イワシ・鮭・豚肉・牛肉・鶏肉・ハチミツ・ゴマなどがあります。
平性食材
身体を温めたり冷ましたりする作用をもちません。
体質も季節も問わずに身体を養ってくれるので、常食に向いています。常食しても、身体に影響を与えることはありません。また、他の性質の食材の作用(温・熱・涼・寒)を緩和してくれるので、様々な食材と組み合わせることができます。
小豆・米・ジャガイモ・さつま芋・山芋・キャベツ・シイタケ・イワシ・豚肉・牛肉・ハチミツ・ゴマ・卵などがあります。
かぼちゃといえば…
10月も中旬になり、今年もハロウィンが近づいてきました。街にはハロウィンを盛り上げるグッズがいっぱいです。実は、秋の土用とハロウィンは時期が重なっているんです。
ワンちゃんも家族。今年のハロウィンはかぼちゃ料理で家族一緒に楽しみましょう!ということで…
今回は『かぼちゃ三昧メニュー』レシピをご紹介します。
《お品書き》
・かぼちゃリゾット
・バケット
・米粉を使ったかぼちゃクリームプリン
今回のお料理はかぼちゃピュレを使用します。
かぼちゃピュレ
材料
・かぼちゃ 400g
作り方
・かぼちゃは適当な大きさに切って、柔らかくなるまで茹でます。
・柔らかくなったらフードプロセッサーにかけ、滑らかになれば完成です。
米粉を使ったかぼちゃクリームプリン
材料
・かぼちゃ 200g(ピュレにしたもの)
・豆乳 175㏄
・米粉 10g
・きび糖 10g
・小豆 適量(カラメル代わりとトッピング用)
・ヨーグルト 適量(トッピング用・一晩水切したもの)
作り方
・容器に小豆を入れておきます(カラメル代わり。)
・米粉を豆乳で溶き、ザルでこして鍋に入れます。
・きび糖を加え中火で混ぜながら加熱し、沸騰してとろみがついたら火を止めます。
・かぼちゃのピュレを加え均一になるように混ぜます。
・熱いうちに容器に入れて冷やします。
・冷えて固まったら、ヨーグルトと小豆をトッピングして完成です。
かぼちゃリゾット
材料
・かぼちゃ 20g(ピュレにしたもの)
・豚肉 25g(カリカリ目に炒めておく)
・しめじ 20g
・玄米 適量
・水 200㏄
・ブロッコリー 適量(トッピング用)
・粉チーズ お好みで
作り方
・水を入れた鍋に、ブロッコリーと粉チーズ以外の材料を全て入れ、軽く煮込みます。
・器に盛り、ブロッコリーをトッピングすれば完成です。
バケット
材料
・パン 6切れ(厚さはお好みで)
・かぼちゃピュレ 適量
・とろけるチーズ 1枚
作り方
・パンにかぼちゃピュレを塗って、チーズをのせます。
・チーズが溶けるまでトースターで焼けば完成です。
まとめ
今回、かぼちゃの皮もほぼそのまま使用しました。
薬膳には『一物全体(いちもつぜんたい)』という言葉があります。植物や動物は、ひとつの『命』として存在しています。ですから、植物や動物には生きていくために必要な要素が備わっています。
『命』には無駄なものがないので、食べる部分・食べない部分と分けるのではなく、ひとつの物を丸ごと食べてこそバランスが取れるという考えです。
精製された白米より皮や胚がついている玄米、野菜も皮や根、葉にも大切な栄養がたくさん含まれていますよ…ということです。
確かに、皮を混ぜない方が彩り的にはきれいになるのかもしれません。食べ物を『命』としていただくという風に考えると、植物や動物から私達人間やペットに『命』のバトンタッチがされているのだなと感じました。
少し固い話になってしまいました。
今回も味付けを少々変えただけのペットとお揃いご飯。
味付けを変えたのは、リゾットだけです。人間用には、コンソメと塩・コショウをプラスしました。
プリンは、糖類控え目にしてかぼちゃの甘さを楽しみました。糖類をハチミツに変えても美味しいと思います。
小豆は、前回の『月見団子』の時に作って冷凍保存しておいた物を使用しました。かぼちゃピュレも小分けにして冷凍保存可能です。多めに作ってパスタソースとしても使えますよ。
ペットも一緒に美味しく楽しく健康に!ワンちゃんや家族はもちろん、ご友人やお子様のハロウィンパーティーの時にお役に立てれば嬉しいです。
材料説明
かぼちゃ
冬至にかぼちゃを食べると健康になるという話は有名です。これは江戸時代から始まったもので現在も続いています。
脾と胃の働きを助け消化吸収をよくしてくれます。胃痛や下痢、便秘を改善にも有効です。エネルギーを補ってくれるので、元気がない時にはおすすめの食材です。
かぼちゃと相性の良い食材に小豆があります。かぼちゃと小豆を煮た料理「いとこ煮」は有名ですよね。かぼちゃが脾の働きを促進し、小豆は余分な水分を排出する働きを持っているので、身体のむくみをとるのに効果的です。
解毒作用や炎症を鎮める作用、鎮痛作用も持っています。すりおろしたかぼちゃを湿布として使うこともあります。
ブロッコリー
キャベツの仲間です。
五臓の働きを回復させる働きがあります。特に、腎機能を高める働きが強いので、虚弱体質を改善して胃腸を丈夫にしてくれます。老化防止、抜け毛の改善に効果的です。茹でたブロッコリーには疲労回復効果があるので、体力がない時や元気がない時におすすめの食材です。実は、つぼみより茎に栄養が多いので一緒に調理しましょう。
ヨーグルト
消化器官を潤してくれるので、胃腸の働きがよくなります。頑固な便秘解消や皮膚の乾燥、発疹に有効です。潤い効果は美肌作りにも効果を発揮します。
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