はじめに

わんちゃんの毛が抜けている…痒そうにしている…そういった症状を心配している飼い主さんはいらっしゃいませんか?もしかしたら、皮膚病に罹っているかもしれません。

 

皮膚病は、すぐに命に関わる病気ではありませんが、わんちゃんにとって、とてもストレスの掛かる病気です。また、飼い主さんにもうつってしまうことがあるのです!

 

今回は犬が罹りやすい代表的な皮膚病「ノミアレルギーによる皮膚病」と「皮膚糸状菌症」について学び、わんちゃんの異常に気づいてあげましょう!

 

ノミアレルギーによる皮膚病

症状について

 

ノミアレルギーを発症すると、主に背中から尻尾の付け根にかけて赤い発疹がみられます。この発疹は強いかゆみを伴うため、眠れないほどかゆがることもあります。
また、患部を激しく掻きむしったり噛んだりしてしまうことで毛が抜け、傷を負ってしまいます。さらに、その傷口が二次感染を起こすことで、ただれ・化膿など悪化するケースがあります。

 

多頭飼いをしている場合は、他のわんちゃんにもノミが寄生している場合が多いです。また、ノミは動物だけでなく人にも寄生しますので、飼い主さんも吸血される可能性があります。

 

原因について

ノミは犬を吸血する際に唾液を犬の体内に注入します。この唾液により犬の体は免疫反応を起こしアレルギーを発症します。特に、元々アレルギー体質の犬は、ノミへの免疫反応が強く出る場合が多いです。

 

ノミには大きく“イヌノミ”と“ネコノミ”の2種類がありますが、犬に寄生するノミは“ネコノミ”が多いとされています。ネコノミは体長2㎜ほどの茶色の虫で、もともと草むらや暗くじめじめした場所などに寄生していますが、産卵のために動物に寄生し吸血します。

 

外で飼われているわんちゃんはもちろん、屋内で飼われているわんちゃんも散歩中にノミを体に付けて帰って来てしまう可能性は十分にあります。連れて来てしまったノミは室内で産卵し増殖してしまうのです。

 

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ノミはすさまじい速さで増殖します!

 

ノミは気温が13度以下になると繁殖できず、3度以下では死んでしまいます。しかし、家の中は冬でも暖房器具により暖かいので一年中産卵し増え続けます。

 

メスのノミは1日に40~50個ほど産卵し、一生で2000個ほど産卵するとされています。そして、ふ化した幼虫たちも成長し卵を産み続けるので、知らない間に、家中がノミだらけ状態となってしまうこともあるのです。

 

治療法について

ノミアレルギーによる皮膚炎は、主に、ノミを駆除する薬の塗布(飲ませる)とアレルギー症状や炎症を抑える飲み薬と塗り薬により治療を行います。

 

同時にノミを生活環境から駆除する必要があります。部屋を念入りに掃除機がけして、わんちゃんが使っているクッションやシーツなどを洗濯したり除菌したりすることでノミを駆除することができます。

 

 

予防法について

犬がノミアレルギーによる皮膚病を発症しないためには定期的な予防が重要です。

 

予防薬には、首元〜肩甲骨部分の毛をかき分けて塗布する“スポットタイプ”や美味しく食べられるお肉のような“チュアブルタイプ”、直接飲ませる“錠剤タイプ”などがあります。
また、フィラリア症も同時に予防できる薬もありますので、その子にあった予防薬を選択してください。

 

多頭飼いをしているお家は、感染しているわんちゃんだけでなく他のわんちゃんも(猫を飼っている場合には猫も)予防する必要があります。

ほとんどの予防薬は1ヶ月ほどで効果が落ちますので定期的な予防を忘れないように行いましょう。

 

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皮膚糸状菌症

症状について

皮膚糸状菌症の症状は、頭・目・耳などの皮膚の薄い場所や手足に出やすいとされています。

 

初期は少量の毛束がごそっと抜け落ち、時間が経つにつれ脱毛部分が円形状に広がっていきます。
また、脱毛部分には赤い発疹や水ぶくれができ、周りにはかさぶたやフケを形成することがあります。

 

かゆみはそこまで強いものではありませんが、気にして噛んだり、引っかいたりすることでできた傷が二次感染を起こしてしまうことがあります。

 

もし症状が治まり、治ったかのように見えても、しばらくは菌が体に残っている場合があり、再発や多頭飼いの場合には他の子にうつしてしまう原因となります。

 

また、人にも感染しますので、飼い主さんも同様の症状が現れる場合があります。

 

 

原因について

皮膚糸状菌症の原因は、白癬菌という“カビ”です。人では、水虫やタムシの原因となる菌です。

 

感染源は主に感染している動物との接触となりますが、飼い主さんが水虫やタムシを患っている場合は、飼い主さんご自身が感染源となっている場合があります。

 

しかし、すべての犬が菌に触れたからといって発症するわけではありません。犬の免疫力が高い状態であれば自然治癒することがほとんどです。
悪化してしまう犬の特徴として、子犬・老犬・長毛種・免疫力が低下している状態(他の病気に罹っている、ストレスを感じている時など)が挙げられます。

 

治療法について

皮膚糸状菌症の治療は、抗真菌剤の飲み薬と塗り薬が処方されます。また、薬用のシャンプーを用いた「シャンプー療法」も効果的です。

 

皮膚糸状菌は、菌の耐性が強いため完全に治るまで数週間から数ヶ月かかり、根気のいる治療となります。
また、感染した犬が生活している環境には菌がたくさん存在しますのでこまめに掃除や除菌をし、飼い主さんはわんちゃんを触るごとに手を洗うなどして蔓延防止に努めましょう。

 

消毒薬には、アルコールや塩素系消毒薬(ハイターなど)が効果的です。

 

 

予防法について

皮膚糸状菌の一番の予防法は、他の動物との接触を避ける事です。
また、人が菌を持っている場合にもわんちゃんにうつしてしまいますので、飼い主さんも水虫やタムシに罹らないように、公共の施設だけでなく家庭内でもバスマットやタオル、スリッパの共有は避ける事をオススメします。

 

そして、わんちゃんが生活する環境はなるべくいつも清潔な状態にしておきましょう。
さらに、免疫力が低下しないように栄養バランスが整った食事を与え、ストレスの掛からない生活環境を提供してあげることも重要です。

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まとめ

今回ご紹介した「ノミアレルギーによる皮膚病」と「皮膚糸状菌症」はどちらもよく見られる病気ですが、人にも感染してしまうので特に気を付けなければならない病気です。

 

しかし、きちんと予防をすることで感染する確率は格段に下がりますので、わんちゃんと飼い主さんご自身を守るために予めできることはしっかりとしておきましょう!

 

また、皮膚の異常は飼い主さんが目で確認して見つかる場合が多いので、日頃からよく観察しておくことも大切です。
皮膚病を患ってしまうとわんちゃんと思うように触れ合うことができなくなってしまいます。せっかくの幸せなひと時を病気に邪魔されないためにも、この2つの病気のことを頭に入れておいてください!

関連カテゴリ:犬の病気

 

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