ハーブ療法家の斉藤まこです。愛犬に元気に長生きしてもらうための「ナチュラルケア」のご提案。
 
今回は「風邪の引き始めに葛根湯」のフレーズで有名な、葛根湯の原料でもある「葛」(くず)を活用した「冬の免疫力キープ」のための家庭ケアををご紹介させていただきます。
 
我が家は犬も人も葛湯が大好き、冬のあったかレシピです。犬はトロトロご飯、飼い主はトロトロおやつ。まずは読みながらトロトロと温まってみてください。

 
 

「葛」って何でできてるの? どんな効果があるの?

 

 
「葛」はしっかりとした薬効のある「日本のメディカルハーブ」なのをご存じですか?
葛切り、葛まんじゅう、葛餅、葛湯、葛プリンなど身近な甘味にも頻繁に使われ、日本の食材はおやつも身体に良いものばかりだな~と、たびたび感動してしまいます。
 

 
葛はこんな植物です。「とろみ」は片栗粉に似てますが、片栗はジャガイモが原料。成分も効能もまったく違う食材です。
 
葛は風邪や胃腸の治療薬として古くから重宝され、血行促進、解熱・鎮痛、自律神経の改善、女性ホルモンの調整、抗酸化など素晴らしい作用が盛り沢山。
漢方薬の「葛根湯」も葛の根が原料と知ると、効きそうだな~と素直に思ってしまいますよね(笑)
 
自然の植物なのでマイルドな作用になりますが、だからこそ犬にはピッタリのケア食材。
 
「葛湯」はお腹が弱い子や、お腹を壊した時(下痢)の「胃腸ケア」には特にオススメで、痛んだ胃腸の粘膜を保護しながらお腹の調子を整えてくれます。
 
負担をかけずに栄養補給もできるので、ファスティング(絶食)明けのご飯や、入院・手術後の回復食にもオススメできる食材です。
 
そして何より、血行が良くなることで内側からポカポカと温められ、免疫力がグンと高まるのです。
 
トロトロと溶けてしまい裏方食材のイメージが強い「葛」ですが、ぜひとも愛犬の冬の食生活に取り入れてほしいメインハーブのひとつなのです。
 
ちなみに「葛」には馬鈴薯デンプンやコーンスターチ入りの商品もあるので、ハーブの効能をしっかりと取り入れるためには、記載の表示をよく見ながら「本葛」(葛100%)を選んでいただければと思います。

 

「犬の葛湯」の作り方、与え方

犬【だいたいの分量】水1カップに葛大さじ1
(お腹の調子を見ながら調整してください)
 

 
肉野菜を茹でたスープやハーブティー、水などに葛を入れ肉野菜を茹でたスープや水に葛を入れ、溶かして温めます。
最初は白く濁ります。葛が固まっていても溶けてくるので大丈夫、ヘラでゆっくりかき混ぜます。
 

 
沸騰して透けてきたら弱火にして2分ほど、かき混ぜながら煮込みます。
葛は生だとお腹を壊すことがあるので、しっかり火を通してください。
 
火を止めたらココが冬ご飯のポイント!
血流を改善し身体を温める「ジンジャーパウダー」(金時生姜など)を少量入れてよくかき混ぜ、器に移して冷まします。
 

 
ほどよく冷めたら犬ご飯にトロトロと、美味しそうなあんかけご飯の出来上がり~
ご飯を飲み込みづずらいシニア犬にとっては喉を通りやすくするケア食材。我が家の老犬ピー氏もツルンと飲み込みやすいようです。
 

 
犬はトロトロ葛湯が大好きな子がとても多いです。満腹感があるからかな?(笑)
急いでカメラを構えたのですが、我が家の黒っ子サラは撮影前にほぼ完食。困った状況でしたが、犬の「葛湯好き度」が伝わってくれれば嬉しいです。
 

飼い主もクセになる「あったかトロトロ葛湯」レシピ

ちなみに「葛湯」を食べたことはありますか?
 
出来立ての葛湯は熱くてプルプル、お腹に入ると奥からからじんわり。心も身体もポカポカになれる素晴らしいおやつです♪
熱々をゆっくり食べるので満足感もあり、ダイエット中にもオススメです。
 
犬だけでなく飼い主さんにもぜひ習慣にして欲しい冬のおやつなので、この機会にご紹介させてくださいね。
 
飼い主【だいたいの分量】水150ccに葛粉10g
 
●作り方は犬と同じ、好みで甘みをプラスして下さい
●オススメの甘味・・・てんさい糖、黒砂糖、メープルシロップ、はちみつなど
自然の甘み
 

 

〈100%りんごジュース&シナモンパウダー〉

私のイチ押しです。毎日食べたいくらい愛してます。
 

 

〈100%オレンジ・ぶどうジュース&ジンジャーパウダー〉

ジンジャーパウダーを振りかけるとポカポカ度アップ
フルーツジュースとの相性も良いです。
 

 

〈豆乳&黒みつ〉

豆乳好きな方に。豆乳だけだと濃すぎて失敗しがちなので〈豆乳7:水3〉に薄めるとフルフルに。甘みを足すと食べやすいです。
 

 

〈ハイビスカス&ローズヒップのハーブティー〉

ハイビスカスのクエン酸とローズヒップのビタミンCで美肌の葛湯。
甘みもプラス、ほどよい酸味が疲れを癒してくれます。
 

電子レンジを使った作り方

帰宅が遅くなり犬ご飯が遅れた時や、会社でお腹の底からポカポカと癒されたい時は「レンジ葛湯」もどうぞ。
 
冷めた水分に葛粉(と甘味)を入れ、最初に10秒ほどレンジで温める。取り出してかき混ぜ、次からは20秒~40秒くらいレンジで加熱、取り出してかき混ぜる。
 
これを繰り返しながらトロトロに、レンジでも「葛湯」が作れます。
 
レンジはダマになりやすいのと、沸騰して吹きこぼれないよう気を付けてください。
帰宅が遅くなり犬ご飯が遅れた時や、仕事中、疲れた午後におやつで食べたいな~という時に。時短の「レンジ葛湯」もどうぞ。
 
水分に葛粉(と甘味)を入れレンジで温める。取り出してかき混ぜ、再び30秒~1分くらいレンジで加熱、取り出してかき混ぜる。
これを繰り返しながらトロトロに、レンジでも「葛湯」が作れます。
 
寒い時期の「あったか葛湯」の癒し効果にハマッている我が家なだけに、犬だけでなく飼い主レシピも、ついつい熱く語ってしまいました(笑)
 
だけど、一緒の食材で一緒にポカポカ。犬も人も家族皆で癒される「葛湯」ってホントに素晴らしい裏方食材だな~と思うのです。
犬も満腹感と同時にトロ感も好みなハズ、とトロトロ好きの私は信じています。
 
いかがでしたでしょうか。胃腸の冷えは犬も人も万病の元。「葛湯」でお腹の内側からの温め習慣を、この冬から美味しく始めてみませんか。それではまた次回に。
 

 

関連カテゴリ:犬とハーブで幸せ暮らし
 

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