
犬を飼う前に必ずチェック!必要な費用、条件総まとめ
犬を飼うとお金がかかるとよく聞きますが、実際にどれくらいの費用がかかるのかをご存知でしょうか?
可愛い愛犬のためならお金のことは気にならない飼い主さんも多いことでしょう。
でも、実際に費用を計算していくと、その金額にビックリしてしまう人もいるかもしれません。
この記事では、犬を飼うとおよそどれくらいの生涯費用がかかるかをご紹介していきます。
これから犬を飼うことを考えている方は、どのくらい金額がかかるかをあらかじめしっかりと把握しておきましょう。
犬を飼うために必要な費用は?
犬を飼うには、事前に準備する色々な費用以外に、飼ったあと毎月かかる費用もたくさんあります。初めて犬を飼う人にとっては、どんなものの準備が必要で、どれくらいの費用がかかるのかなかなか想像がつかないのではないでしょうか。
犬を飼うための初期費用
犬を飼うためには、まずは初期費用がかかります。初期費用には、犬の購入費用だけでなく、ワクチン接種や去勢・避妊費用も含まれます。犬の購入費用をのぞいた、最初にかかる費用をみていきましょう。
登録費用・ワクチン費用
項目 | 費用 | 備考 |
---|---|---|
犬畜登録費用 | 3,000円 | 【必須】登録は義務づけられています。但し、登録費用は初年度のみです。 |
狂犬病予防接種 | 3,000円前後 | 【必須】毎年必ず接種する必要があります。但し、病気療養中で摂取出来ない場合は、獣医師からの猶予証明書が必要です。 |
狂犬病予防接種手数料 | 550円 | 【必須】摂取をしたら必ず支払います。 |
5種混合or7種混合ワクチン接種 | 5種混合は6,000円前後 7種混合は7,000円前後 |
【必要】義務化はされていませんが、摂取すべきものです。(5種か7種かはどちらかを選択します) |
去勢・避妊費用 | 50,000円前後 | 【必要】必須ではありませんが、病気のリスク軽減のために行うことを推奨している病院が多いです。 |
合計 | 62,550円前後 |
犬を迎え入れるために必要なグッズと費用
犬を迎え入れるためには、犬が生活するために必要な用品を購入する必要があります。主に必要なものは、以下のものになります。
グッズ | 備考 |
---|---|
ハウス(サークル) | 犬を留守番させたり休ませる環境を作るためにあったほうがいいでしょう。 |
ケージ | 犬を外に連れて行く時や、災害があった際の避難場所での生活時にケージは必須です。そのため、早い段階からケージに慣れさせておく必要があります。 |
ベッド | 必須ではありませんが、ベッドを置いてあげることで、安心して休むことができます。 |
トイレ、トイレシーツ | 犬をお家に迎えたら、最初に行うしつけがトイレトレーニングです。そのため、トイレやトイレシーツの購入は必須です。 |
食器類 | フードをあげるための食器や、水入れなども用意しておきましょう。 |
リード・首輪 | 子犬を外に出せるのは、3度のワクチン接種が終わってからですが、それまでの間に家の中でリードや首輪に慣れさせておくと良いでしょう。 |
おもちゃ | 飼い主さんとのコミュニケーションの一環として使用したり、退屈を紛らわすためにも必要です。 |
これらのものを揃える必要があるのですが、ホームセンターやペットショップですべて揃えた場合、費用としてはまとめて15,000円程みておきましょう。また、中~大型犬は、体も大きいため、この金額に+3,000円程はかかります。
犬のおもちゃはコミュニケーションツールとして役立つだけでなく、犬のしつけを行う上でも非常に役立ちます。しかし、愛犬が気に入るおもちゃは、【10個買って1~2個あればいい】と言われるほどなので、愛犬が喜びそうなおもちゃをいろいろと揃えてあげるといいでしょう。
年間でかかる費用
初期費用に関しては紹介しましたが、もうひとつ気になるのがその後の費用です。犬の平均寿命は、小型~中型犬で14歳前後、大型犬で10歳前後と言われていますので、その年数分の費用がかかるということをあらかじめ知っておく必要があります。年間でどのくらいの費用がかかるか、小型犬、中型犬、大型犬にわけて大まかに算出しましたので、参考にしてみてください。
年間でかかる生活費
項目 | 小型犬 | 中型犬 | 大型犬 |
---|---|---|---|
フード代 | 36,000円前後 | 48、000円前後 | 72,000円前後 |
おやつ | 12,000円前後 | 14,400円前後 | 18,000円前後 |
その他生活費 | 10,000円前後 | 12,000円前後 | 15,000円前後 |
合計 | 58,000円前後 | 74,400円前後 | 105,000円前後 |
※その他生活費とは、シャンプーなどのトリミング用品や歯磨き用品、衣類などを含みます。
そのほかに、犬種やご家庭により回数が異なりますが、定期的にかかる費用として以下のものがあるかと思います。
項目 | 1回あたりの金額の目安 | ||
---|---|---|---|
小型犬 | 中型犬 | 大型犬 | |
トリミング代 | 6,000円前後 | 8,000円前後 | 10,000円前後 |
ドッグラン使用料 | 1,000円前後 | 1,000円前後 | 1,000円前後 |
ワクチン・健康診断費用
ワクチン、健康診断はすべて年一回ずつの接種、受診をしましょう。そのほかにも、ノミ・ダニの予防薬、フィラリア予防薬の費用がかかります。また、ペット保険は任意になりますが、万一のことを考え、加入しておいたほうがいいでしょう。
項目 | 小型犬 | 中型犬 | 大型犬 |
---|---|---|---|
狂犬病予防接種 | 3,000円前後 | 3,000円前後 | 3,000円前後 |
5種混合ワクチン接種※ | 6,000円前後 | 6,000円前後 | 6,000円前後 |
7種混合ワクチン接種※ | 7,000円前後 | 7,000円前後 | 7,000円前後 |
ノミ・ダニ予防薬 | 12,000円~ | 16,800円~ | 19,200円~ |
フィラリア予防薬 | 12,000円~ | 19,200円~ | 21,600円~ |
健康診断費用 | 8,000円前後 | 8,000円前後 | 8,000円前後 |
ペット保険費用 | 10,840円~ | 12,380円~ | 14,830円~ |
合計 | 51,840円前後 | 65,380円前後 | 72,630円前後 |
※5種混合か7種混合かはどちらかを選択します。
ワクチンなどの予防接種に関しては、犬種での費用差はありませんが、その他の項目に関しては犬種によって差が生じてきます。
臨時でかかる費用
1年間で、予防接種のときにしか動物病院へ行かないという犬もいますが、そのようなケースは珍しいと言えるでしょう。実際には、何かしらの症状(下痢・嘔吐・皮膚疾患・外耳炎など)で動物病院を受診することが多く、臨時でかかる費用が発生することが多いです。
医療費
よくある症例が、下痢・嘔吐・皮膚疾患・外耳炎です。これらの場合、一度だけの診察ではなく、何度か通院をする必要があります。
また、診察+内服薬or外用薬が処方されることが多いため、一回の費用が2,000~3,000円とすると、年間で6,000~12,000円(平均的な3回通院した場合)の費用がかかります。
骨折した場合や異物を飲み込んでしまった場合の処置費用は、10万円前後かかることもあります。
もちろん、医療費に関しては診察費用以外の薬や麻酔・入院・検査費用などは犬種の大きさによって異なります。
一般的には、小型犬と比較すると、中型犬で1,5倍・大型犬で2倍ほど薬の費用が高かくなる傾向があります。
また、麻酔や入院費用に関しても、体重や犬種によって料金が分かれているところが多いようです。
ワクチンや予防接種以外で、年に1回動物病院へ診療に行ったとすると、検査内容や症状にもよりますが、1,000~10,000円程は医療費がかかると思っておいた方が良いでしょう。
旅行など外出時の思わぬ出費や預ける際の費用
旅行や急な帰省などにより、ペットホテルに愛犬を預けなくてはならないことがあるかもしれません。
その場合、やはり犬種によって預かりの費用は異なっているため、小型犬で1泊3,000円前後、中型犬で4,000円前後、大型犬で5,000円前後は見積もっておいた方が良いでしょう。
また、動物病院でもペットの預かりをしてくれるところもあるため、万が一に備えてかかりつけの動物病院に相談しておくと良いでしょう。
犬の生涯費用の目安
それでは一体、犬の生涯費用はどれくらいになるのでしょうか。もちろん、ここで記載している金額は、あくまでも目安になるため必ずしもその通りではありません。しかし、犬を飼うということは、どれだけお金がかかるかということは、理解していただけるのではないでしょうか。
ここでは、【初期費用+(年額費用×犬の平均寿命)+臨時出費】という計算式で、目安となる費用を算出してみましたので、参考になれば幸いです。
- 小型犬(平均寿命15歳)最低203万円~
- 中型犬(平均寿命14歳)最低242万円~
- 大型犬(平均寿命10歳)最低220万円~
※ここには犬の購入費用は含まれません。また、医療費に関しては、年に3回通院、トリミングやドッグランに関しては、年に2回として計算しています。
もう一度チェック!犬を飼うために必要な条件6つ
犬を飼いたいと思ったら、考えるべきことは費用のことだけではありません。チェック項目として6つ挙げてみました。
1.飼育環境を整えられますか?
犬を飼うということの大前提として、ペット可の住居でなければいけません。ペット不可の賃貸住宅であれば、引っ越しを検討しなければならない場合もあるでしょう。また、ケージやサークルなどの置き場所も確保しておかなくてはなりません。
2.家族全員が賛成していますか?
犬を飼うときは、必ず家族の賛同を得る必要があります。そうでないと、実際に犬を迎え入れた後にトラブルの元になり、最悪の場合、飼えなくなってしまう可能性もあります。そういったことのないように、家族の賛同は必ず得ておきましょう。
3.犬を飼うための経済的ゆとりはありますか?
上記で説明した通り、犬を飼育するのには相応の費用がかかります。そのため、その費用を払うことができるのか、まずはしっかりと考えましょう。
4.かまってあげられる体力と時間の余裕はありますか?
毎日の散歩が必要になる他、室内でも犬と触れ合う時間が必要です。そのため、犬と触れ合える時間的余裕があるかどうかよく考えましょう。
5.汚れることに寛容で、まめに掃除ができますか?
しつけをしてもトイレ以外で排泄をしてしまうこともありますし、換毛期には大量の毛が抜け落ちます。清潔な住環境を保つためには、こまめな掃除が必要です。
6.命を預かる覚悟はできていますか?
ペットといえど、命ある生き物です。そのため、命を預かっているという気持ちを持ち、病気の治療や老後の介護、そして、最期まで看取ってあげる覚悟はできていますか?
犬を飼うには、この気持ちがとても大切です。
まとめ
「犬を飼うにはお金がかかる」とよく言われますが、実際に目安の金額を計算してみると、その金額に驚いてしまった人も多いのではないでしょうか。つまり、「かわいい」という気持ちだけで犬は飼えないということです。それでもやはり、犬のいる生活は楽しそうで、犬のいる生活に憧れるという方も多いでしょう。
手間や費用などをすべて納得した上で、最後までしっかりお世話をしてあげられるかどうかよく考えて犬をお迎えしてあげましょう。
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