立春も過ぎて少し暖かい日があると春が近い感じがしますが、次の日また寒くなるので、体調管理が大変ですね。風邪などに注意したいこの頃です。

前回までのコラムでは、見た目の変化を中心にお話してきました。

今回からのコラムでは“触ってみて感じる変化”と見た目の変化に絡めてお話していきます。ワンちゃん、ネコちゃんともに触ることで病気を見つけることや体調・体格の確認をすることが目的です。目的にあった触り方をお話します。

“触って見よう!”前編

動物病院で毎日診察をしていて毎回行っている検査が触診です。飼主さんのお話しながら、体表面の状態、削痩や肥満、リンパ節の腫れのチェックを常に行っています。

触って知りたいこと

1. 外部寄生虫の確認
2. 皮膚病やしこりを見つける
3. リンパ節の大きさチェック
4. BCS(ボディコンディションスコア)による栄養状態の確認

今回は前編として1、2のお話をします。

外部寄生虫(ノミ・ダニ)を見つける

1. 外部寄生虫(ノミ・マダニ)

(ノミ成虫を探す場合)
ノミは動きが早いので毛を逆立てて探します。尾根部から首の辺りまでを探していくと、ノミが側面や腹部に逃げますのでその部分もチェックしていきます。目の細かいコーム等で毛をすくように探すこともあります。
(ノミ糞を探す場合)
ノミは背中、腰の正中部分に糞をする傾向にありますので、小さな細かい黒もしくは褐色の粒がある場合は疑います。水で濡らした綿花やティッシュペーパーに置くとふやけて赤くなります。赤くなったらゴミや砂粒ではありません。
(ダニを探す場合)
ダニは比較的、被毛の薄いところに寄生します。指間、耳介、瞼、尾根、口唇等は要注意です。皮膚に食いついたらしばらく離れません。急速に大きくなって発見されます。無理にとらず動物病院でとってもらった方が無難です。無理にとると頭だけ皮膚に残ったままになります。

皮膚病を見つける

2. 皮膚病やしこりを見つける

ノミと同様に被毛をかき分けながら毛を逆立てて見ていきます。この際、脱毛、かさぶた、フケ、湿疹等がないか観察します。

見落としがちなのは、口唇の襞の部分、指間等です。痒いところを触ると舐めようとしたり、掻こうとしたりする仕草が見られることがあります。

いまの時期は寒いので、外部寄生虫や皮膚疾患は年間を通して少なめ(ない訳ではないので予防は重要です。)ですが、桜が咲くころから増え始めていきます。

皮膚疾患の中には季節性があることが手がかりになる場合があるため、いつの季節が年間を通してひどくなるかを知っておくことも、病状を激しくしない上で重要となります。

しこり(腫瘤)については、大きさ、硬さ、可動性(皮膚と一緒に動くか、皮下の組織にあるのか)などがポイントになります。

高齢になってくるといわゆるイボが多く認められるようになりますが、“しこり=悪性腫瘍”ではないにしても皮膚の腫瘍は日常の診察でもよく遭遇する疾患です。

見つけた時の大きさ、場所を記録して大きくなるスピードが早い(週単位〜1ヵ月未満)場合は悪性の可能性が高いので、動物病院で検査を受けましょう。

 

イラスト:Mayumi Mori

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