人の健康を考える仕事から、ペットの健康を考える仕事へと舵を切ったFanimal 谷田大輔会長が、「犬と人とのコミュニケーション」をテーマに活躍中のドッグトレーナー・三井翔平氏へ、犬と人とが築くべき関係性から、触れ合うことで起こる変化まで様々な角度からペットに対する考えを伺った。

犬がもたらす健康効果とは?正しい犬のしつけ方とは?

少女と一緒に走るトイ・プードル | Fanimal(ファニマル)

犬が人にもたらす効果とは

-私のことを少しお話すると、株式会社タニタの代表取締役社長を務め、人間の健康のことばかり考えてきました。

その環境の中にペットはいませんでしたが、今「ペットの健康」について考えていくと、人の健康の中にも、もっとペットがいても良かったんじゃないかという気がしています。

そうですね。ペットが人にもたらす効果に注目され始めたのは、ここ20年くらいのことなんです。

昔から、ナイチンゲールが看護をしているところに動物がいたといわれていたりしますが、実際に効果が表立って注目されたのは70年代のことでした。

-どんな注目がされたのでしょう?

心理学者の方が自閉症のお子さんにカウンセリングをした際に、たまたまそのお子さんが予定時間より早く来たんですね。

その時、心理学者の方のペットの犬がいたのですが、犬と触れ合ったことで、普段一言も発しない子が急に喋るようになったそうです。

それで、犬には特別な力があるのではないかと言われ始めました。

他にも、ペットを飼っている方と飼っていない方とでは、通院回数が違うというデータがあります。

ペットを飼っている方は通院回数が少なく、経済効果で言うと、ドイツで7,500億円、オーストラリアで3,100億円の削減につながるそうです。

医療の方でもだんだんと注目されてきているようですね。

-現在、医療費は40兆円を超えていますからね。犬がいることで、どのような変化が起こるのでしょうか?

学生時代に関わった研究の中で、「オキシトシン」という授乳や出産の際に分泌されるホルモンを扱っていました。

これは世話をしたりされたりする際に出るホルモンで、人同士の関係が円滑に進むためのものと認識されていたのですが、実は人と犬の中でも分泌されることがわかったんです。

なので、犬と人は歴史上長い付き合いというだけではなく生物学的・科学的なところでも関係を結びやすかったということになります。

動物の世話をすることで相手を思いやる気持ちや共感する気持ちが身につきますし、責任を持って世話をしなくてはならないことから、自分が必要とされているという自信を持つこともできます。

これはお子さんに限らず、ご近所関係などが希薄になりがちな高齢者の方にとっても効果的です。

「犬がいることで人が心から健康に」これはFanimalのテーマでもあります。

【三井翔平】ドッグトレーナー、学術博士

麻布大学大学院獣医学研究科博士後期課程にて犬と人のコミュニケーションにおける内分泌について研究を行い博士号を取得。
その後ドッグリゾートワフ専属チーフドッグトレーナーを務め「ザ!鉄腕!DASH!!」をはじめとしたTV番組にも出演。犬のしつけ要素をゲームに組み込んだK9ゲーム®のジャッジも担当していた。
現在はスタディ・ドッグ・スクールのスタッフとして活動を拡大しながら、飼い主指導や後進の育成を行っている。
2016年には世界的なドッグトレーナーの資格である CPDT-KA(Certified Professional Dog Trainer – Knowledge Assessed)を取得。
Fanimalでは連載コラム「犬と人とー共に生きる」で犬と人が社会で真に共生していくために必要な意識とコミュニケーションの形を提案している。

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