世界各国の王族達から寵愛を受けた歴史ある犬種!!

紀元前からほとんど改良もされずに人間と共に暮らしてきたとされるイタリアン・グレーハウンド。
 
私達が想像も出来ないような遠い昔から受け継がれてきたイタリアン・グレーハウンドのDNAは一体どのような歴史を見てきたのでしょうね。
 
わんちゃん保育園で店長業務をこなし、セラピードッグとしても活躍しているイタリアン・グレーハウンドの取材に行ってきました。
スタイリッシュで美しいイタリアン・グレーハウンドの本当の姿をご覧ください。

 
 

イタリアン・グレーハウンドの歴史

イタリアン・グレーハウンド通称“イタグレ”は、イタリア原産の犬種です。
イタリア名は“ピッコロ・レヴリアーロ・イタリアーノ”小さいながらもサイトハウンド(視覚型の猟犬)です。
 
グレーハウンドを小型に改良した犬種と考えられていましたが、実は、独自に発達した犬種で、紀元前のエジプトが起源とされています。(出典後述)
 
ギリシャやエジプト・イタリアの古代遺跡から骨やミイラなどが出土されています。
16~17世紀頃には、イタリア王室や貴族から寵愛を受けていました。
 
当時描かれた王侯貴族の肖像画や器の絵柄などに頻繁に登場し「イタリア・ルネッサンスの誇り」と言われ、この頃から“イタリアン・グレーハウンド”と呼ばれるようになりました。
 
エジプトのファラオ・ローマ帝国の世界各国の王族達から寵愛を受けたイタグレですが、大戦の影響や小型化による不健康さが目立ち、20世紀初め頃、ヨーロッパで絶滅の危機に陥りました。
 
原産国イタリアは、ドイツに残る良い個体を輸入し、更にオーストリアのブリーダーの貢献によって健全な犬種の再建を図りました。(出典後述)
 
オランダの船に乗って日本に初めてイタグレがやって来たのは、江戸時代の頃。やはり、身分の高い家庭で愛されました。

 

イタリアン・グレーハウンドの特徴・性格

細く引き締まった流線形の身体に細い脚、優雅な身のこなしは、さながらランウェイを歩くモデルのようです。
スムースヘアという1㎝程度の短い被毛が密生しており、肌触りはベルベットのように滑らかで美しいのが特徴です。
 
ちょこんと先端が垂れた耳は、バラの花びらの形に似ていることから“ローズイヤー”と呼ばれています。
ジャンプをしたりダッシュをしたり遊ぶことが大好き!とてもやんちゃですが、こよなく人の温もりを愛す寂しがり屋で甘えん坊。
 
そして愛情深く家族思いです。
 
繊細で感受性が強いので神経質な一面も持っています。
嫌な事があると、攻撃をするのではなく、距離を置いたり逃走したりすることで身を守ります。

 

イタリアン・グレーハウンドの罹りやすい病気

華奢な身体から一見ひ弱そうに見えますが、意外に健康なイタグレですが、
 
毛色の薄い部分に脱毛や毛包炎(ブドウ球菌が感染して起こる皮膚病)が発生する、「カラーダイリューション脱毛」
 
高い場所に平気で飛び乗ったり、飛び跳ねたりするので「骨折」
膝の皿の骨が正常な位置から外れてしまう「膝蓋骨脱臼」
 
などがあげられます。
 
また、尻尾に物をぶつけて骨折をしやすいので、長い尻尾が当たりそうな場所に物を置かないような配慮が必要です。
骨折を防ぐ方法として、運動により骨を守る筋肉をつけさせておくのが最も効果的です。

 

イタリアン・グレーハウンドの気を付けたいこと

冬場の寒い時期が苦手なので、暖房で部屋を暖めてあげましょう。夏場は冷房のかけ過ぎに注意して下さい。
 
また、十分な運動・日光浴が必要となりますので、外出の際は、冬の寒さ対策・夏の暑さ対策として「洋服」は必需品です。
 
体臭はほとんどなく、お手入れにあまり手間はかかりませんが、抜け毛は多く、しかも短毛なので、衣服の繊維に入り込みやすく取るのが大変です。
ブラッシングの際には、皮膚を傷つけてしまわないように、選ぶブラシや力加減に気を付けましょう。
 
マズルが細く唾液の少ない体質の為、歯周病にかかりやすので、お口のケアも大切です。
神経質な一面も持っているので、ストレスを溜めやすいところがありますが、こまめに声をかけてあげると安心します。
 
サイトハウンドなので、動くもの・揺れるものに身体が反応してしまいます。
 
暴走して事故に遭わない為にも、外出時には、決してリードを外さないことをおすすめします。

 

私がイタリアン・グレーハウンドを飼ってよかったと思うワケ
 

出典:最新世界の犬種大図鑑(誠文堂新光社)
 
関連カテゴリ:飼ってよかったと思うワケ
 

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