
【ツン猫ちゃんオーナー必見】人馴れしていない猫が甘ったれになるまで・・
はじめまして。このたびFanimalさんで記事を書かせていただくことになりました、Hirokoと申します。よろしくお願いいたします。
我が家には、2匹の猫がいます。茶白MIXの1歳4か月の守ってあげたい女の子むぎ、キジトラ長毛MIXの天真爛漫な1歳1か月の男の子トムです。
今回は、人馴れしていなかったむぎがベタベタちゃんになるまでのことをお話します。
これから猫を飼おうと思っている方、飼い始めた子が懐かなくて困っている方の参考になれば幸いです。
人馴れしていない猫って?
人に馴れていない猫というのは、まずは野良猫で人と接したことがない子。
また人に怖い思いをさせられた経験がある子も人間を恐れます。
性格的には「臆病な子」「慎重なタイプ」の子が人馴れするのに時間がかかると思われます。むぎは野良猫で臆病ですごく慎重なタイプでした。
うちに来たばかりの頃のむぎ
初めて猫を飼うことになった我が家に来てくれたむぎは、野良猫ママさんが産んだ子でした。
保護主さんが、むぎを保護したとき、ケージの隅っこに隠れて人が近づくと小さな体で威嚇していたそうです。
人と接したことがなかったため、怖かったのでしょう。なかなか心を開かず撫でることもできない状態で我が家にやってきました。
うちに来た時もすぐにドーム型のベッドの中に入り怯えていました。
さて、この子と仲良くなるために私たち家族はどうしたらいいのでしょうと考えました。
人に馴れさせるためにやったこと
ケージを用意し、布をかぶせる
ケージにはトイレ、ベッド、爪とぎを入れました。
ケージの中に入れるのは猫自身のテリトリーとして「安心できる場所」を与えるためです。
猫は怖いことがあったら狭い所に隠れます。そのために隠れることができる場所としてドーム型のベッドを入れました。
布を被せる理由は、少し暗くした方が緊張をほぐせるからです。
最初は布越しに家族の声や匂いを感じて馴れてもらいます。
最初のうちは構わない
可愛くて構いたくなってしまうのを我慢して、はじめのうちは我が家に慣れてくれることを第一に考えました。
ケージの前でじっと見つめたり手を入れて撫でようとするなどは決してやらない。
怖がらせたら信頼関係が築けません。無理やりケージから出すこともしませんでした。
実際、むぎが自分から出て部屋を走り回ったりできるようになったのは家に来てから1か月近くかかりました。
「待つ」のです。むぎのペースでむぎに任せようと決めていました。
目をじっと見ない・目をみつけて目があったらゆっくり瞬きをする
猫社会では目と目を合わせると「喧嘩を売っている」ことになるそうです。
だから、じっと目を見ないようにしました。
また、目があったときにゆっくり瞬きをするというのは「安心して。大好きだよ」という信頼を示すということなのだそう。これを心がけてやっていました。
手からご飯、おやつをあげる
はじめのうちは、人間がいるとご飯を食べずハンガーストライキをする子もいるそうです。
むぎの場合も私たちが部屋にいるときには食事をしませんでした。
30分ほど部屋で一人きりにしたら食事もトイレもしていました。
次の段階は、目の前にいても食事をするようになることです。
餌はケージに置きっぱなしにせず、都度見ているところでケージの中に置きます。
それで「この人がご飯をくれるんだ」と認識してもらい警戒を解くのです。
そして猫が食事をしているときにそばで見守ります。人がそばにいても食べるようになったら前進です。
それがクリアできたら今度は人間の手の上に餌やおやつを乗せて食べさせます。
はじめのうちは少し警戒しましたがいい匂いには勝てず?手のひらから餌が食べられるようになりました。
これはうちに来てから1週間後のことでした。
優しい声で話しかける
毎日のように「うちに来てくれてありがとうね」「むぎちゃん、可愛いね」などとゆっくりと優しい声で話しかけていました。
人間は怖くないよ。仲良くなろうねと、むぎの心に届くように毎日語りかけていました。
これは今でもやっています。
「ご飯全部食べたね、偉いね」「なに?遊んでほしいの?」などと。
猫は人間の言葉というか、ニュアンスや想いは伝わっていると思います。
私が話しかけるとじっと聞いています。
おもちゃで遊ぶ
ケージ越しにおもちゃで遊びました。
一緒に遊ぶと楽しい、人間と暮らすって楽しいと思ってもらえるように。
たくさん話しかけてたくさん遊びました。
このころになるとケージの中にいると安心するようで、動きが活発になってきました。
3段のケージではじめの頃は1階にいるだけだったのが、ジャンプして2階にあがるように。ケージの中ではやんちゃ娘になってきたのが嬉しかったのを覚えています。
我が家に来て1か月がたったころになると、おもちゃで遊んでいる途中にスマホを見たりすると、「スマホ見ていないで遊んでよ~」とばかりに鳴いて催促するまでになりました。
むぎが変わったきっかけ
じっくり時間をかけてケージから出るようになったむぎですが、本来の性格か野良猫の時に何か怖い思いをしたからかとても怖がりで、そばを誰かが通ったり外で大きな音がすると慌ててケージに逃げ込んでドーム型ベッドの中に入ってしまっていました。
そこが彼女の安心できる場所なのです。
うちに来て2か月がたったころ、初めて自分から私の足に頭をこすりつけてきました。(猫にとっては甘えているサインです)そして初めて頭を少しだけですが撫でることができました。
そんなむぎが変わってきたのは、「トムを迎えたこと」が大きいと思います。
むぎは少しずつ人と遊んだりできるようになりましたが、人の手を噛んだり、足でキックをしたりするようになりました。
これは本来なら兄弟同士でじゃれ合いの中で加減を学ぶものなのですが、むぎには兄弟はいませんでした。
むぎの遊び相手として、また、猫がこんなに可愛いのならもう1匹家族にしたい。と迎えたのがトムでした。
トムは初めてうちに来た日から全く物怖じせず、人に抱っこされるのが好きな甘ったれニャンコでした。
むぎが臆病で時間をかけてきたので、家族にとってはいい意味で衝撃でした。誰にでも抱っこされて、自分から膝の上に乗って甘えるトムを見てむぎが少しずつ変わっていきました。
「甘えてもいいのだ」とわかったのでしょうか。
トムを見て学んだのか、子猫としての本来持った気持ちを思い出したのか、むぎがだんだん甘えてくるようになってきました。とても嬉しい変化でした。
うちに来て5か月たったころ、頭と体を撫でてもすぐに逃げなくなりました。
そして むぎは甘ったれ猫になった
よく、「猫はツンデレで人に懐かない」と言われますが、驚くほど懐きます。(性格的なものや環境でどうしても懐かない子もいますが、これは猫だけではなくどの動物でもそうだと思います)
むぎは犬?と思うような行動をします。
おもちゃをくわえて持ってきて遊んで、と催促。おもちゃを投げると大喜びで走って取りに行き、また私のそばにおもちゃを置きます。
この繰り返し。疲れるまで飽きずに遊びます。走ってくる様子は本当にわんちゃんのようで嬉しそうな顔で体のまわりに音符が飛び交っているように見えます。
抱っこは嫌いでさせてくれませんが、膝かけの中にもぐりこんできて膝の上でお昼寝します。
撫でてほしくて甘えた声でそばにきます。
スマホをいじっていると「スマホいじってないで私を撫でて」と鳴いてアピールします。
引きこもっていたのが嘘のように、今では身体を思い切り撫でても怖がらないし、背中や頭にキスの嵐を降らせてもじっとしています。
トムは誰にでも甘えます。
キャットタワーで寝ていたかと思うと、急に甘えたくなったようでダッシュでおりてきてソファに座っている人の膝に飛び乗ります。
また、自分で階段を駆け上がり手すりに飛び乗り、上からニャアニャアと人を呼びます。
「抱っこしておろしてくれ」と言っているのです。すぐに行かないと迎えに行くまで呼び鳴きします。
迎えに行くと待っていましたとばかりに胸に飛び乗ってきます。そのまま抱っこで階段を下りてゴロゴロのどを鳴らして甘えモード。
2匹とも私のお風呂・トイレにまでついてきます。終わるまで健気に待っているのです。
猫は懐かないなんて間違った話だなって思います。
私がこころがけたこと
すごく大きくまとめると「愛情を持って接する」ことです。
人間の気持ちではなく、猫の気持ちを優先して「待ちました」。
焦らず、慌てないで時間をかけて仲良くなろうねという気持ちでいました。
少しずつ少しずつ心の距離が近づいていく時間は本当に喜びでした。その時間があったからこそ、今こんなに愛おしいのだと思います。
何か月かかっても、何年かかってもいい。
あなたと共に寄り添って暮らしていきたい。
そう思っていました。その気持ちが一番肝心なのかもしれません。
今、我が家には甘ったれの猫が2匹います。
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